2006-07-01から1ヶ月間の記事一覧

ゲド戦記:吾郎監督の大冒険

予見なしでこの映画を見ようという方は、このブログは読まないでください。 Yahooムービーなどの「酷評」を読んで、期待がしぼみ、この映画を見に行くかどうか、迷っている人を念頭において書きます。 この映画は、「ゲド戦記」が原作なので、「ゲド戦記」を読…

日本カメ会議

全国の熱烈カメウォッチャーが一同に会する「日本カメ会議」が、九大伊都キャンパス・ビッグオレンジで開かれた。 「一同に会する」といっても、熱烈カメウォッチャーが何百人も集まるわけではない。こじんまりとした、アットホームな集まりだった。 1999年5…

ゲド戦記に拍手!

早朝に、実験用の鉢を並べてから、8時に天神東宝にかけつけ、ゲド戦記を見てきた。 7月9日のブログで、この映画は酷評されることが約束されている、と書いた。 その予想どおり、Yahooムービーの掲示板では、酷評が続いていた。これだけ酷評されると、興行成…

アゲハが選べばスズメガも選ぶ

スズメガがF1雑種を選ぶ日と、まったく選ばない日があるのはなぜか? このような「謎」(一見説明がつかない現象)について推理するのは楽しい。 まず思いつくのが天候の影響だが、残念ながら、天候ではまったく説明がつかない。 いろいろな可能性を考えてみ…

花を選ばないスズメガ

ついに梅雨が明けた。 昨日は、曇りがちで、昼には少し雨に降られたが、今朝は快晴。すっかり、夏の青空である。 昨夜は、スズメガが頻繁にやってきた。7時半から8時ころまで、実験集団には2匹が同時に訪花していることが、頻繁にあった。ビデオカメラの記録…

花にとって雨は強敵

昨日は、終日、雨。スズメガも飛べないほど、雨脚が強かった。 今朝、6時ころに天を仰ぐと、青空が広がっていた。ついに梅雨も明けたかと思い、意気揚々と大学に出かけ、カメラを設置したとたん、雨が降り出した。結局、午前中は雨。 午後からは、カメラを設…

雨の日でも飛ぶスズメガ

今日は日曜日だが、花には関係のない話である。研究材料のキスゲの開花期間は、7月中旬から8月上旬まで。この時期にデータをとりのがせば、来年を待たなければならない。 私たちの研究は、「季節労働」である。 「季節労働」には楽しさもあるが、苦しさもあ…

花にもぐるスズメガ

昨日、福岡市の天気は終日曇り。実験集団には、昼間はアゲハ類、夕暮れ時にはスズメガがかなり頻繁に訪花し、しっかりとしたデータがとれた。 アゲハ類は、見ているとなかなか来ないか、来てもすぐに立ち去るが、ビデオ映像では、いくつもの花をまわっている…

雨の日でも飛ぶスズメガ

ハマカンゾウ24株とF1雑種(キスゲ×ハマカンゾウ)12株をランダムに配置した実験集団で、ポリネータの訪花行動を観察している。 しかし、連日の雨。 しかも、毎日、大雨の予報。 実際に、全国で、相当の被害が出ている。 これでは、ポリネータの訪花行動の…

総合科学技術会議議員のホンネトーク

日本学術振興会が発行している「学術月報」7月号は、「第3期科学技術基本計画と学術の振興」を特集している。 冒頭に、総合科学技術会議の阿部博之議員、黒田玲子議員、薬師寺泰蔵議員、小宮山宏東大総長、小野元之学振理事長による座談会が掲載されている…

自費購入は公私混同の始まりか?

「小物の自費購入は公私混同の始まり、私的流用の言い訳」というご指摘(昨日のブログへの「氷山の一角」さんのコメント)は、ごもっともです。 私費で1万円の投光機を買ったから、科研費を受けたときに、その額の私物を買って帳尻をあわせよう、なんてことを…

投光器

スズメガ観察用に、500Wのハロゲンランプ(三脚とスライドポールつき)を買って来た。1台約5000円のものを2台。今年度は、キスゲの研究の科研費が採択されなかったので、自費購入。こうやって自腹を切っている研究者は、少なくない。 商品名は、「投光器」…

早朝から実験の準備

今日の鉢の配置表(乱数表作ったハマカンゾウ24株とF1雑種12株の配置表)をプリントしたところ。これから圃場で、鉢を配置して、実験を開始する。 今日は曇っている。 天気予報を見ると、「18日は、梅雨前線が対馬海峡付近に南下し、活動が活発となる見込み…

スズメガの訪花行動をビデオ撮影

今日から、圃場にハマカンゾウ24株とF1雑種(ハマカンゾウ×キスゲ)12株を、6×6の格子に並べて、ポリネータの訪花行動の観察を行なう。 岐阜大のKさんが、学生2名とともに、業務用のハイビジョンカメラや、専用モニターを車に積んで、応援にかけつけてくれ…

高校生向け講演会「バイオテクノロジーと植物科学」

日本植物学会主催の講演会のお知らせ。主として高校生を対象とする企画です。 「バイオテクノロジーと植物科学」というタイトルですが、基礎的な植物学の面白さを高校生に伝えたいという願いがこめられた企画です。 東京都生物教育研究会などで、高校生にア…

おとなり日記の情報

はてなダイヤリーにブログをアップロードすると、その内容に類似度の高い他の記事が、「おとなり日記」として表示される。昨日は、カレーについて書いたので、カレー関連の話題が書かれた日記がいくつも表示された。 「ざぼんの本のめも」さんの7月12日の日…

さらば、カレーなる日々

4月から浅草橋にウィクりーマンションを借りて、論文執筆に重点を置く暮らしを続けてきたが、この暮らしもあと1日を残すのみとなった。明日で、マンションの契約が切れるので、明日の夜には福岡に戻る。あさってから8月上旬までは、キスゲ属の実験集団を使っ…

科研費の年複数回申請

上記の私の記事にふれて、中澤港さんが、次のように書かれている。 一律の年度設定をやめて,必要な時に必要な規模の研究を申請できるようにして,駄目な時は練り直して再申請できるようにしたら,多めに申請はしなくても良くなるのではないでしょうか。 賛…

松本和子教授研究費不正使用問題(続)

元村有希子さんが、今日の「発信箱」(毎日新聞朝刊2面)で、「黙せず語れ」と題して、この問題をとりあげられた。 松本教授の沈黙は歓迎できない。彼女が不正に受け取った研究費は、私たちの税金から出ている。ジダンが黙ってもサッカー人気は衰えないが、…

今夜は風呂上りの梅酒

8日にYさんに送った論文改訂版は、実はイントロの部分。まだ、ディスカッションが残っていた。しかし、8日に方針は固まったので、それから3日間で、考察の改訂も決着した。 気持ちよく帰宅し、100mほと先の駐車場までジョギング。エノコログサを採って帰り、…

日本生態学会会長ブログ

日本生態学会のホームページに、菊沢会長による「会長からのメッセージ」が連載されている。 6月6日に第一回の記事が掲載され、今日の更新で6回目を数えた。 「任期の間に、100回更新という目標を立てました。週に1回ないし2回というペースです」という…

ゲド戦記:連日の試写会

週末は、各地でゲド戦記の試写会が開かれたようで、はてなダイヤリーでも、「ゲド戦記」を含む日記がかなりの数に及んでいる。評価は二分しているようだ。 この映画は、成功が約束されている。何しろ、原作が良い。しかも、ジブリのスタッフがその技術的蓄積…

寝る前のSchwarze Katz

Yさんに、論文の改訂版をメールで送り、シャワーをあびて、洗濯機をまわし、たまねぎを炒めて、Schwarze Katzを飲んでいるところ。 Yさんの論文は、大詰めである。結論はクリアなのだが、関連する論文の引用が不足気味だった。もう少し幅広い文脈の中で、研…

詭弁論理学

野崎昭弘著 『詭弁論理学』 中公新書 ISBN:4121004485 学生時代に初版を買って読み、大きな影響を受けた本である。1976年が初版の出版年なので、購入したのは大学4年生の時だろう。その本は、いつしか私の本棚から消えてしまった。最近になって、もういちど…

アメリカ芸術科学院外国人名誉会員

同僚の巌佐庸さんと、国立遺伝研の五条堀孝さんが、アメリカ芸術科学院外国人名誉会員に選ばれた。 日本進化学会のサイトに掲載された案内で、先日はじめて知った。お二人に、心からのお祝いを申し上げたい。 思えば、巌佐さんがいる九大で研究したくて、現…

予算凍結への疑問(続)

JAL機内にて。 科学振興調整費に採択された研究課題は、審査を経て、研究としての意義と必要性が認められているのだから、予算を交付したうえで、運用を厳しく点検するのが、行政としての責任ある対応だと思う。 財務省の予算凍結の狙いは明らかだろう。歳出…

科学技術振興調整費凍結への疑問

サクララウンジでネット上のニュースを見ていたら、「科学技術振興調整費106億円を凍結」という記事が目にとまった。やっぱりという感想。財務省のやりそうなことである。 今年度に新規採択された106億円の支給手続きを停止しているそうだ。関係者にと…

松本和子教授事件の背景と教訓

昼にリンクを設定したウェブ上の資料に、一通り目を通した。 感想の第一点。研究費が余っているから、蓄財できたのだ。 科学技術振興調整費の場合、年間研究費は平成11−13年度を通じて、毎年約2億円だった。4つの研究チームで均等分割していたとしても、松…

松本和子教授の研究費不正使用問題関連資料

表記の問題を、柳田さんがブログ「柳田充弘の休憩時間」でとりあげられている。 本来の研究能力にふさわしくない、巨額の研究費をとることを画策して、手にした研究者がどのようになっていくか、一つの例ではないでしょうか。 と手厳しい。 学振POを拝命して…

花色の進化に関する論文紹介の準備完了

来週月曜日のセミナーでは、論文紹介の当番である。生態研では、教官も論文紹介をする。そのためのレジメとスライドの準備に、まる3日を費やした。論文は、それよりも前から、かなり時間をかけて読んできた。日ごろから、大学院生の論文紹介に辛口のコメント…