松本和子教授の研究費不正使用問題関連資料

表記の問題を、柳田さんがブログ「柳田充弘の休憩時間」でとりあげられている。

本来の研究能力にふさわしくない、巨額の研究費をとることを画策して、手にした研究者がどのようになっていくか、一つの例ではないでしょうか。

と手厳しい。
学振POを拝命しているし、研究費のあり方について「科学」誌上などで意見を言ってきた経緯があるので、この問題には大きな関心がある。
昼食後の休憩時間に、少し調べてみた。
まず、ご本人のウェブサイトには、アクセスできなかった。閉鎖されているのだろう。
早稲田大学の研究者データベースを見ると、科学研究費補助金は、それほどとられていない。1995年以来4件で、いずれも特定領域研究やその前身(重点領域研究)の班員としての研究費のようだ(年額200万円程度なので)。
一千万円も蓄財できる研究費はどこから獲得されたのだろうと思って、データベースをよく見ると、「その他」の欄に次の記載があった。

当研究室では金属錯体の機能化をキーワードにして、バイオから物性・触媒反応へといずれも新分野を開拓している。いずれの錯体も類例を見ない新規性の高いものであり、これらの成果により過去に大型研究費を受けている(JSTのCREST; 1997-2002, 2002-2007、文科省振興調整費)。

JSTのCRESTのサイトを見ると、平成14年度採択・松本チーム「金属錯体プローブを用いる遅延蛍光バイオイメージング」のページが見つかった。
また、科学技術振興調整費のサイトには、平成11年度〜15年度採択課題「次世代DNAマイクロアレイシステムの開発」の中間評価が掲載されていた。また、平成13年度の「次世代DNAマイクロアレイシステムの開発」実施計画には、研究内容に関するより詳細な情報が掲載されていた。
とりあえずここまでをアップロード。感想・コメントは、福岡に向かう機内で、これらに目を通してから書くことにする。
さて、Yさんの論文原稿の改訂作業を続けよう。
追記:科学技術振興調整費プロジェクト平成11年度〜15年度の年次計画表に、11−13年度までの経費が書かれている。それぞれ、191, 231, 245百万円である。