2006-04-01から1ヶ月間の記事一覧

大学院の転換点

読売新聞の朝刊一面は、5段抜きで「大学院を抜本改革」という見出しを掲げている。小見出しには、「講座制廃止 ”徒弟制度”一掃 文部省、5年かけ」とある。 ほぼ同じ内容の記事が、読売オンラインに掲載されている。 「21世紀COEプログラム」に代わる…

科学技術振興調整費不採択

4月6日にヒアリングを受けた、科学技術振興調整費重点課題解決型研究については、採択される場合には昨日までに積算資料作成の依頼が届くことになっている。私のところには連絡がなかったので、不採択が確定した。 「流域圏」という研究分野では、私は新参者…

Gewurztraminer

今日は、Gewurztraminerという品種で作られた白ワインをはじめて口にした。 ライチそっくりの香りがあり、しかし甘すぎず、酸味もほどほどで、しっかりとしたコクのあるワインだった。なかなか強烈な個性のあるワインだ。白ワインに、こんなバラエティがある…

九大カタロカイ

昨日は、「九大カタロカイ」という企画にゲスト出演した。 九大の1年生を中心に、若い学生と2時間あまりの時間をすごした。さらに、懇親会で終電まで交流を続けた。 私が大学生活をおくったころとは、大学の様子も、時代の状況も、まったく違う。しかし、い…

平行進化の分子機構:やっぱりシス領域か!

ついに出た。 Nature最新号に、「多面発現遺伝子におけるシス調節領域の変化を介して繰り返された形態進化」(Repeated morphological evolution through cis-regulatory changes in a pleiotropic gene)という論文が出た。そのうち、こういう研究が発表され…

屋久島・100年の森づくり・研究計画

土曜日の夜に車で屋久島から戻り、日曜日は「100年の森づくりフォーラム」のコーディネータをつとめるため、鹿児島を往復した。 屋久島では、白谷雲水峡に30年前に設定された永久コードラート内の林床植生を調べた。30年前に群落状態で見られた林床植生は、…

屋久島接岸直前

予報は雨だったが、宮之浦は晴れていた。ただし、山は厚い雲の中。ここは、屋久島である。 船中では、審査から戻った原稿の改訂案を作り、大学院生に返送した。 かかえている原稿はまだまだある。夜は酒をひかえよう。

屋久島へ

4月は東京にこもって論文書きに専念するはずだったが、急遽、屋久島に行くことにした。来月、現地報告会を行うので、その打ち合わせをする必要がある。入林許可も更新する必要がある。新卒業研究生や新大学院生へのガイダンスをする必要もある。最初はできる…

明るくいこう

毎日、隠れ家にこもって、原稿ばかり書いていると、○糞ネタに反応するようなクライ精神状態になるらしい。 一回だけは笑ってしまったけど、それだけ。 こういうキーワードで誘引されるお客さんとは、あまりお近づきになりたくないので、削除。 「猫が島」の…

排糞サイト

月曜日にセミナーで研究計画を発表する大学院生と、メールで相談をしている。研究テーマは、哺乳類の糞場の機能。アナグマやタヌキなど、哺乳類には複数の個体が同じ場所で糞をする習性を持つものがいる。この習性にいったいどのような適応的意味があるのか…

もしかすると風邪?

二晩続けてタクシー深夜帰宅したあと、上京した水曜日は、喉に違和感があった。大事をとって早めに寝て、木・金と報告書2件を片付けたのだが、どうも完全に復調していなかったようだ。 植物RDBのシミュレーション打ち合わせ会から戻って、夕食の支度をして…

ゲド戦記予告編を見た

月曜・木曜・金曜(今日)と、3つの研究報告書を提出し、ようやく年度末が終わった感じ。科研費最終年度の報告書が残っているが、こちらは5月下旬がしめきりである。これから、すでに草稿段階にある共著論文3本を仕上げて、それを束ねれば良い。これは生産…

科研費の繰越し制度

最後にもう1件。国の予算を次年度に繰り越して使う制度に、「繰越明拠」というものがある。この制度が、15年度から科研費で使えるようになっているのだが、実際にはあまり運用されていない。せっかくできた制度なので、もっと有効に使ってほしいという判断…

日本学術振興会賞

日本学術振興会賞は、アクティブな若手研究者に早い段階で賞をあげて、もっとがんばって活躍してもらおうという趣旨で設立された。授賞者は毎年20件程度という狭き門だが、それだけに、選ばれれば名誉である。また、研究奨励金が110万円支給される。 対…

若手研究スタートアップ

「若手研究(スタートアップ)」がスタートする。この制度は、応募資格に年齢制限を設けず、研究者の職に就いたばかりの者を対象として、研究開始時の環境整備など、スタートアップにかかる研究の支援を行うもの。科研費の他の費目と異なり、新規採用者の多…

プログラムオフィサー仕事はじめ

「日本学術振興会学術システム研究センター生物系科学専門調査班専門研究員」(通称:学振プログラムオフィサー)というなが〜い名前の役職を拝命し、今日はその最初の会議に出た。3時にオリエンテーションが始まり、4時から会議開始、終わったのは7時半…

さよなら、じゅり

連夜の深夜タクシー帰宅だったので、アンテナのチェックをする余裕もなかった。夕食の支度の間に、ひさしぶりにアンテナでリンクを設定しているサイトを見ているうちに、酒井君の愛犬、じゅりの訃報(4月7-8日)に接した。 私もペットを飼っており、愛猫を失…

@[徒然]次世代にどのような社会を贈るか

タクシー車中。昨日は、立教大学で、生物地理学会大会のシンポジウム「次世代にどのような社会を贈るか」に呼ばれて講演をした。講演要旨をのせたサイトが見つかったので、リンクしておく。山田昌弘さんの講演はとても面白かった。福岡に戻るために直接お話…

終わらない年度末

おっと、もう午前1時だ。 ようやく、環境省への実績報告書が完成した。原稿自体は9日にできていたのだが、今日(=昨日、10日)コンピュータトラブルがあり、なぜかうまく印刷できず、この時間になってしまった。 昨年度の報告書として、まだ科研費の成果報…

ヒアリング終了

科学技術振興調整費のヒアリングが終わった。審査員にはひとりも知人がいなかった。生態学分野からの申請にとっては、かなり不利な状況だろう。しかし、全力を尽くした。 事前にいろいろな方に説明を聞いていただいたので、審査員からの質問は、ほぼ想定の範…

プレゼンテーションの練習

明日はいよいよ、科学技術振興調整費のヒアリングである。 今日は、京大防災研で、プレゼン用の説明を聞いてもらい、いろいろなコメントをもらった。また、採択された場合の異分野間の共同研究の内容について、さらに議論を詰めた。準備の完成度はかなり高い…

サバティカル事始

この4月からサバティカル・リーヴが認められ、授業と教授会から開放された。もっとも、次年度は2年分の授業をする。大変そうだ。 ともあれ、今年はこのサバティカルを最大限に活用して、充電したいと思っている。 そこで、都内某所に部屋を借り、新生活をは…

エイプリルフールの三中日録

4月1日の三中さんのpaginaによると、「本日付の人事で、東京大学大学院農学生命科学研究科の教授になった」そうだ。本務地の農環研との連携大学院「生物・環境工学専攻」の「エコロジカル・セイフティー学講座」で、「生態系計測」研究室を担当されるとか。 …

ミラクル・バードウォッチャー

今日は、岡崎生物学コンファレンスで会ったとんでもない人物の話をしよう。 その名は、カガン。 カガン・ハッキ・セケルジオルゥというトルコ出身のこの若者は、名門スタンフォード大学保全生物学研究センターのポスドクで、鳥の絶滅リスクについて研究して…