グリホサートの発がんリスクは低い

大隅典子さんが「消費者が動かした ダイソー“発がん性農薬”販売中止の英断」という記事をツイッターで拡散されていますが、私は除草剤としてグリホサートを通常の使用量で使うことによって発がんリスクが高まる、という科学的証拠は脆弱だと判断しています。…

クアラルンプールを経てブルネイから屋久島へ

6月25-27日にはクアラルンプールでアジア太平洋地域生物多様性観測ネットワーク(APBON)第11回ワークショップを開き、共同議長のひとりとして、新作業計画策定などの議論に対応しました。来年には第15回生物多様性条約締約国会議が昆明で開催され、ポスト愛…

論文を書くのはしんどいけど楽しい

論文を書き続けるのは、道なき道をかきわけて山に登るのに似ていて、しんどいですね。ここしばらくは、おいしげった藪をこいで、力づくで前に進むような論文執筆作業を続けています。見通しが効かず、どちらに進んで良いかわからず、少し進んでは引き返して…

順応管理と社会学習に関する文献

”Decision Science for Future Earth"という英文総説(コンセプト論文)を急いで仕上げる必要があり、かなり頑張っています。引用する必要があって海外発注していた以下の本が届きました。 Gunderson et al. (1995) Barriers and Bridges to the Renewal of …

「里海資本論」への疑問 海水を浄化しているのはカキ筏だけじゃないだろう

「里海資本論」を読んで気づいた疑問点について書きます。「里海資本論」には、カキの浄化機能はすばらしいという記述があり、カキ筏によるカキの養殖が瀬戸内海を浄化していることが強調されています。ここで言う「浄化」とは、カキが成長する過程で赤潮の…

「里海資本論」の危うさ

「里山資本主義」に続いて「里海資本論」という本が出版されていることをtwitterで知り、昨日九大生協で買って読みました。2015年の出版ですね。数日前まで知らずにいました。 この本は、科学の本ではなく、著者の社会ビジョンを述べた本です。このような社…

情緒的な「里山」概念の危うさ2

22日に書いた記事には、たくさんの訪問があり、このテーマに関心を持つ人が多いことがわかったので、続編を書きます。 情緒的な「里山概念」という表現を見て、そうだそのとおり、と思った方と、やや不愉快な気持ちになられた方がいらっしゃるのではないでし…

情緒的な「里山」概念の危うさ

GFBさんのツイート(https://twitter.com/MC_sashiba/status/918463407363260416)で、トキやコウノトリの野生復帰をめざす事業が行政の後押しも受けてやや前のめりになっていることを知りました。ツイートにリンクされている行政文書を斜め読みして、とりあ…

屋久島の豪雨

https://yahara.hatenablog.com/archive/2019/05/19 日記Zのほうに記事を書きました。

適応的共同管理(続)

その後、いくつか重要な最近の論文を発見しました。 Cosens BA, Gunderson L & Chaffin BC. (2018). Introduction to the special feature practicing panarchy: assessing legal flexibility, ecological resilience, and adaptive governance in regional …

適応的共同管理

いま書いている英文総説を完成させるために、Adaptive co-managementに関する論文を集めて読んでいます。新たに得たいろいろな知識を整理するために、文章化してみることにしました。昨日まで、英語で読んで英語で書いてきたのですが、ちょっと思考が袋小路…

空飛ぶ教授のエコロジー日記Zに書いた記事一覧

はてなブログへの移行期間に移行手続きをしなかったので、「空飛ぶ教授のエコロジー日記Z」を新たに開設して、そちらに記事を書いてきました。しかし、「空飛ぶ教授のエコロジー日記」(Y日記)のはてなブログへの移行が完了したので、今後は2005年以来のブ…

新年度の抱負

いよいよ2018年度がスタートした。私はこれで、定年まであと2年になった。 5月1日で64歳になるが、先週もベトナムの山に登って、若い人と一緒に調査をしてきた。多少は弱ってきたかもしれないが、今の調子ならあと5年、70歳までは問題なく野外調査ができそう…

2018年度スケジュール表

https://docs.google.com/spreadsheets/d/1UIw736v9bYMOYVEolwv3MSeTWm1J9nOje4k_EVYLCtU/edit#gid=346542326 これでアクセスできるはずですが、念のためツイッターのアドレスにもリンクしておきます。 https://twitter.com/TetYahara/status/97336849478695…

財務省報告80ページ全文

朝日新聞のウェブページに財務省報告80ページ全文のpdfが掲載されています。報道はこうあるべきです。このpdfのダウンロード数を表示すればもっと良いと思います。みなさん、ダウンロードして読みましょう。ここまで大幅に改ざんされているとは思いませんで…

ルース・ドフリース『食糧と人類 飢餓を克服した大増産の文明史』

アマゾンから届いたので、修士論文の原稿チェックの合間に、1時間半でレベル3の超速読をした。 本書については、「未来を楽観する10人」をとりあげたUnHerdの記事(下記リンク先)で知った。 https://unherd.com/briefings/unherds-optimists-thinkers-insi…

トリプル博士論文

12月以来、今年度で博士課程を修了する3名の大学院生の学位論文指導に明け暮れています。おおみそかも三元日も、それ以後も、ずっとこの仕事に時間を割いています。 Bさんは4章構成で、2章分はすでにアクセプトになっていますが、第3章の論文が再投稿…

熱帯林樹木多様性とその保全に関する公開シンポジウム

熱帯林樹木多様性とその保全に関する公開シンポジウムを1月6日に東京国際フォーラムで開催します。この公開シンポジウムは、環境研究総合推進費によるプロジェクト「樹木の新種比率評価と森林政策評価にもとづく東南アジア熱帯林保全対策の策定」(代表 矢原…

スライド

シラバスサイトメンテナンス中のため、臨時のダウンロードサイトを作りました。 →閉鎖しました。

川添高志さんの講演記録

博士課程教育リーディングプログラム・第4回オールラウンド型7大学シンポジウム報告の続きです。 9月28日には、ケアプロ社長の川添高志さんをお招きして、講演をしていただきました。以下に、講演を聴きながらツイートしたメモを転載します。今日はケアプロ…

内山節さんの講演記録

9月28-29日には、博士課程教育リーディングプログラム・第4回オールラウンド型7大学シンポジウムを九大伊都キャンパスで開催しました。 https://www.facebook.com/ketsudankagaku/posts/799318073582121 9月28日には、哲学者内山節さんをお招きして、講演を…

生物多様性観測のこれから

ハノイで開催された第10回GEOSS-APシンポジウムの3日間の日程を終えました。昨日は、生物多様性・生態系のセッションの議長を終日つとめ、今日は全体会議で2回ステージに登壇し、一度目は昨日のレポート、二度目はパネラーをつとめました。 今回は、中国が…

熱帯雨林ではなぜ葉が大きいか?

この問題について調べた論文が、サイエンス誌に発表されました。 http://science.sciencemag.org/content/357/6354/917.full 葉の大きさの世界的傾向を分析した論文。私が学生のころにGivnishが先鞭をつけた研究が、世界規模のデータ解析で実を結びました。…

九州大学共創学部がめざすもの

http://www.kyushu-u.ac.jp/ja/topics/view/1233 で紹介されているとおり、文部科学省の大学設置・学校審議会による審査の結果、九州大「共創学部」の設置が認められました。 えっ? 「共創学部」って何? と思われた方も少なくないでしょう。私は決断科学大…

クリオダイナミクス(歴史動力学)

Peter Turchinが作ったこのサイトを知らずにいた。彼の研究の足取りを追うのに役立つ。 http://cliodynamics.info/

日タイ修好130年記念学術交流シンポジウム

月曜日にはバンコクに飛び、23日の午前中に以下のシンポジウムで基調講演をします。大学院時代に3ヶ月滞在したタイと日本の学術交流のお手伝いをする機会をいただき、光栄です。Where are we from and where are we going? Perspectives for a Sustainable S…

第9回GEOSSAPシンポジウム

9月18-20日にハノイで開催される第9回GEOSSアジア太平洋シンポジウムで生物多様性観測ネットワークWGの共同議長をつとめます。先ほど、アジェンダの最終案を作って他の共同議長に送りました。メールを確認したら、前回の連絡からすでに12日も経っていました…

人間を理解するための教科書の構想

昨夜から屋久島に来ています。久しぶりに自分の時間が持てたので、この間少しずつ温めてきた教科書の構想を目次案にまとめてみました。これだけの内容を一人で書いていると数年かかるので、分担執筆するのが現実的です。 非常に幅広い内容を扱うことになりま…

父の死

4月15日朝に父が永眠しました。3月に90歳のお祝いをしたばかりでした。朝8時少し前に妻が呼吸していないことに気付き、お医者さんが見えるまでの約20分間、心臓マッサージと人工呼吸を続けましたが、蘇生はかないませんでした。数日前から、嚥下能力がかなり…

大学院生の論文改訂作業

今日は終日、大学院生の論文改訂作業に時間を使いました。しかし、T君の論文改訂作業は、イントロだけで時間がつきました。重要な先行研究でわかっていること、わかっていないこと、課題として指摘されていることが、きちんと整理できていなかったので、論文…