66歳になりました

今日で66歳になりました。 幸い、若い人と一緒に山に登って、沢の岩の上を飛び歩いたり、崖をのぼったり、道なき道をやぶ漕ぎしたりできる体力がまだあります。この体力を維持して、あと10年は現役野外研究者を続けたいと思います。 当面、70歳までの5年間で…

退官記念シンポジウム開催に関する判断

3月22日開催予定のシンポジウムに関して、関係者に以下の連絡をしました。3月15日に九大で開催予定の講演会についても、同様に3月1日に判断したいと考えています。 ----- 新型コロナウイルス感染の拡大についてご心配のことと思います。 感染拡大にともない…

新型コロナウイルスに市民はどう備えれば良いか?

昨日新幹線車中で連投したツイートをまとめました。 〇感染経路不明の新型コロナ感染者が各地で確認され、感染の広域化はもはや事実。この段階では市民が流行拡大を防ぐために協力することが大事だ。移動中の時間を利用して私が適切と考える市民の防衛策を提…

新型コロナウイルスに関する信頼できる講演のメモ

新型コロナウイルスに関して、尾身茂・地域医療機能推進機構理事長が日本記者クラブで講演されている。 https://www.youtube.com/watch?v=yaHNRM1pFbs&feature=youtu.be 私がこれまでに接した専門家の提言の中でもっとも信頼できると考える。その理由は、楽…

テオプラストスの植物誌の先見性

昨日ツイッターに投稿した記事を転載します。 テオプラストス「植物誌」が届いたので夕食後に読み始めたが、驚きの連続。さすがはアリストテレスの弟子だ。「動物誌」を書いた師にリュケイオンの学長を任されたのも納得。イチジクからイチジクコバチが出てく…

西欧的自然観と日本的自然観

1月7日に環境省「次期生物多様性国家戦略研究会」第一回が開催され、「2050年の自然との共生の実現(案)」に関する議論が行われるそうです。 この研究会に先立ち、GFBさんは「里山ナショナリズムの源流を追う 21世紀環境立国戦略特別部会資料から」を公表し…

「里山ナショナリズムの源流を追う」へのコメント

GFBさんの力作「里山ナショナリズムの源流を追う 21世紀環境立国戦略特別部会資料から」がnoteに公表されました。 https://note.com/gfb/n/n480031b828bc この記事を読んでまず気づかされたのは、私が政府の政策にコミットする機会はまったくなかったこと。…

3連休の記録:結婚祝賀会・マテバシイの多様性解析・論文3編改訂

3連休が終わりますね。みなさん、どう過ごされたでしょうか。私は土曜日は教え子の結婚祝賀会に出ました。研究指導したことに加え、決断科学大学院プログラムで苦楽を共にしたKさん。私が決断科学大学院プログラムをコーディネートしたことで、二人の人生を…

グリホサートの発がんリスクは低い

大隅典子さんが「消費者が動かした ダイソー“発がん性農薬”販売中止の英断」という記事をツイッターで拡散されていますが、私は除草剤としてグリホサートを通常の使用量で使うことによって発がんリスクが高まる、という科学的証拠は脆弱だと判断しています。…

クアラルンプールを経てブルネイから屋久島へ

6月25-27日にはクアラルンプールでアジア太平洋地域生物多様性観測ネットワーク(APBON)第11回ワークショップを開き、共同議長のひとりとして、新作業計画策定などの議論に対応しました。来年には第15回生物多様性条約締約国会議が昆明で開催され、ポスト愛…

論文を書くのはしんどいけど楽しい

論文を書き続けるのは、道なき道をかきわけて山に登るのに似ていて、しんどいですね。ここしばらくは、おいしげった藪をこいで、力づくで前に進むような論文執筆作業を続けています。見通しが効かず、どちらに進んで良いかわからず、少し進んでは引き返して…

順応管理と社会学習に関する文献

”Decision Science for Future Earth"という英文総説(コンセプト論文)を急いで仕上げる必要があり、かなり頑張っています。引用する必要があって海外発注していた以下の本が届きました。 Gunderson et al. (1995) Barriers and Bridges to the Renewal of …

「里海資本論」への疑問 海水を浄化しているのはカキ筏だけじゃないだろう

「里海資本論」を読んで気づいた疑問点について書きます。「里海資本論」には、カキの浄化機能はすばらしいという記述があり、カキ筏によるカキの養殖が瀬戸内海を浄化していることが強調されています。ここで言う「浄化」とは、カキが成長する過程で赤潮の…

「里海資本論」の危うさ

「里山資本主義」に続いて「里海資本論」という本が出版されていることをtwitterで知り、昨日九大生協で買って読みました。2015年の出版ですね。数日前まで知らずにいました。 この本は、科学の本ではなく、著者の社会ビジョンを述べた本です。このような社…

情緒的な「里山」概念の危うさ2

22日に書いた記事には、たくさんの訪問があり、このテーマに関心を持つ人が多いことがわかったので、続編を書きます。 情緒的な「里山概念」という表現を見て、そうだそのとおり、と思った方と、やや不愉快な気持ちになられた方がいらっしゃるのではないでし…

情緒的な「里山」概念の危うさ

GFBさんのツイート(https://twitter.com/MC_sashiba/status/918463407363260416)で、トキやコウノトリの野生復帰をめざす事業が行政の後押しも受けてやや前のめりになっていることを知りました。ツイートにリンクされている行政文書を斜め読みして、とりあ…

屋久島の豪雨

https://yahara.hatenablog.com/archive/2019/05/19 日記Zのほうに記事を書きました。

適応的共同管理(続)

その後、いくつか重要な最近の論文を発見しました。 Cosens BA, Gunderson L & Chaffin BC. (2018). Introduction to the special feature practicing panarchy: assessing legal flexibility, ecological resilience, and adaptive governance in regional …

適応的共同管理

いま書いている英文総説を完成させるために、Adaptive co-managementに関する論文を集めて読んでいます。新たに得たいろいろな知識を整理するために、文章化してみることにしました。昨日まで、英語で読んで英語で書いてきたのですが、ちょっと思考が袋小路…

空飛ぶ教授のエコロジー日記Zに書いた記事一覧

はてなブログへの移行期間に移行手続きをしなかったので、「空飛ぶ教授のエコロジー日記Z」を新たに開設して、そちらに記事を書いてきました。しかし、「空飛ぶ教授のエコロジー日記」(Y日記)のはてなブログへの移行が完了したので、今後は2005年以来のブ…

新年度の抱負

いよいよ2018年度がスタートした。私はこれで、定年まであと2年になった。 5月1日で64歳になるが、先週もベトナムの山に登って、若い人と一緒に調査をしてきた。多少は弱ってきたかもしれないが、今の調子ならあと5年、70歳までは問題なく野外調査ができそう…

2018年度スケジュール表

https://docs.google.com/spreadsheets/d/1UIw736v9bYMOYVEolwv3MSeTWm1J9nOje4k_EVYLCtU/edit#gid=346542326 これでアクセスできるはずですが、念のためツイッターのアドレスにもリンクしておきます。 https://twitter.com/TetYahara/status/97336849478695…

財務省報告80ページ全文

朝日新聞のウェブページに財務省報告80ページ全文のpdfが掲載されています。報道はこうあるべきです。このpdfのダウンロード数を表示すればもっと良いと思います。みなさん、ダウンロードして読みましょう。ここまで大幅に改ざんされているとは思いませんで…

ルース・ドフリース『食糧と人類 飢餓を克服した大増産の文明史』

アマゾンから届いたので、修士論文の原稿チェックの合間に、1時間半でレベル3の超速読をした。 本書については、「未来を楽観する10人」をとりあげたUnHerdの記事(下記リンク先)で知った。 https://unherd.com/briefings/unherds-optimists-thinkers-insi…

トリプル博士論文

12月以来、今年度で博士課程を修了する3名の大学院生の学位論文指導に明け暮れています。おおみそかも三元日も、それ以後も、ずっとこの仕事に時間を割いています。 Bさんは4章構成で、2章分はすでにアクセプトになっていますが、第3章の論文が再投稿…

熱帯林樹木多様性とその保全に関する公開シンポジウム

熱帯林樹木多様性とその保全に関する公開シンポジウムを1月6日に東京国際フォーラムで開催します。この公開シンポジウムは、環境研究総合推進費によるプロジェクト「樹木の新種比率評価と森林政策評価にもとづく東南アジア熱帯林保全対策の策定」(代表 矢原…

スライド

シラバスサイトメンテナンス中のため、臨時のダウンロードサイトを作りました。 →閉鎖しました。

川添高志さんの講演記録

博士課程教育リーディングプログラム・第4回オールラウンド型7大学シンポジウム報告の続きです。 9月28日には、ケアプロ社長の川添高志さんをお招きして、講演をしていただきました。以下に、講演を聴きながらツイートしたメモを転載します。今日はケアプロ…

内山節さんの講演記録

9月28-29日には、博士課程教育リーディングプログラム・第4回オールラウンド型7大学シンポジウムを九大伊都キャンパスで開催しました。 https://www.facebook.com/ketsudankagaku/posts/799318073582121 9月28日には、哲学者内山節さんをお招きして、講演を…

生物多様性観測のこれから

ハノイで開催された第10回GEOSS-APシンポジウムの3日間の日程を終えました。昨日は、生物多様性・生態系のセッションの議長を終日つとめ、今日は全体会議で2回ステージに登壇し、一度目は昨日のレポート、二度目はパネラーをつとめました。 今回は、中国が…