2007-08-01から1ヶ月間の記事一覧

死に体のColysisをとりあえず生かすことにする

日本産のイワヒトデ属Colysisの種では、胞子のう群が主側脈の間に一列に並び、線状に見える。この特徴は、とてもわかりやすいので、イワヒトデ属Colysisの名前は何とか残したい。しかし、この取り扱いはなかなか厄介である。 上記のように、イワヒトデ属のヤ…

ウラボシ科はうらめしか

先だって環境省から公表された植物レッドリストには、学名の記載ミスがった。一番お恥ずかしいのは、コケタンポポの学名が Solidago altissima になっていること。何人もの委員が目を通しているはずだが、見落としてしまった。もうしわけない。 やむなく、学…

日本の現実に戻って

昨日と今日で、急ぎのメールに対応したあと、18時55分の便で宮崎に飛び、延岡までたどりついた。明朝、国交省の激甚災害特別指定事業が実施されている五ヶ瀬川を視察したあと、夕方には福岡に戻る。 6月までに報告書類は片付けたが、論文投稿が遅れ気味…

天目山再訪、植物相の類似についての考察、そして再び夜宴

昨日は、天目山を再訪し、午前中は山麓の林内を歩いた。前回以上に、九州との共通性を実感した。草本に関しては、共通性があるというよりも、基本的に同じである。同種の割合は9割近いだろう。低木になると、違いが目立つ。日本の種に似ていても少し違って…

ガンゾウ紀行その1

広州空港には、やはりLiさんが迎えに来てくれた。昆明での国際会議から戻ったばかりとのこと。大雨のことは、Liさんもニュースで知ったそうだ。空港からホテルに向かう途中もずっと雨。翌日からのフィールドトリップでは、濡れることを覚悟した。ゴアテック…

広州から杭州に到着

日本語ではどちらもコウシュウだが、中国語では広州はガンゾウ、杭州はハンゾウ。ガンゾウは台湾よりも南に位置するが、ハンゾウはほぼ屋久島と同じ緯度である。 昨日は、ハンゾウを台風がおそったそうだ。大雨だったと、空港から大学のそばのホテルにむかう…

広州での予定

Dianxiang Zhang教授にさきほどメールを送ったら、すぐに返事が届いた。明日は、助手の方が空港で迎えてくれるそうだ。たぶん、6月に北京植物園で会ったLi Shijinさんが来てくれるのだろう。 夕食を一緒にとって、17日朝からフィールドトリップに出かけよう…

中国出張

明日から中国に出張する。日程は以下のとおり。 Fukuoka (10:00 am) - Shanghai Pudong (10:30 am) MU 532 Shanghai Hongqiao (14:10) - Guangzhou (16:10) MU 5307 16日 出発 広東省広州市着・泊 17日 広州市華南植物園 広州泊 18日 陸路で肇慶市鼎湖山森林…

「最近の若い者」はいつ頃から嘆かれていたか?

昨日のブログで、 「最近の若者は・・」という愚痴は、エジプトの石版に記されているという風聞には根拠がないそうだが、かなり古い文献から見られることは確かである。 と書いたが、記憶が曖昧だったので確かめてみた。 記憶をたどって見つけた出典は以下の…

夕凪の街 桜の国

福岡は、今日が初演日である。仕事は相変わらず山積しているが、土曜日でもあるので、5時45分に研究室を出て、6時15分の回に駆けつけた。 月並みな表現だが、心洗われる名作である。こんなに豊かな、満ち足りた気持ちに包まれたのは、久しぶりである。 スト…

若者は「努力」が嫌いになったのか?

少年ジャンプの法則と言われるものがあるそうだ。「友情・努力・勝利」という3つのテーマをうまく組み込んだ漫画はヒットするというもの。少年ジャンプは以前から、この3つのテーマを盛り込むことを、編集の基本方針にしてきたそうだ。ところが最近、「努…

アサザ・サクラソウ・シバナ・サギソウが準絶滅危惧にー植物レッドリスト見直し結果公表

環境省は、「哺乳類、汽水・淡水魚類、昆虫類、貝類、植物I及び植物IIのレッドリストの見直しについて」の結果を公表した。 植物I(維管束植物)に関しては、日本植物分類学会が事業委託を受け、500名以上の調査員の協力を得て、各種・各メッシュごとに前回…