2007-11-01から1ヶ月間の記事一覧

雪を作るバクテリア

スキー場で人工雪を作るには、Snomaxという粉末を空中散布する。水滴が凍って雪になるには、通常はー7度以下の低温が必要だが、このSnomaxを散布すると、−3度で雪が降る。Snomaxが氷核となって、凍結温度を上昇させるのである。 このSnomaxは、実はPseudomo…

植物と植物病原菌の共進化に関するレビュー

週末は、調査の予定をキャンセルして、植物と植物病原菌の共進化に関する総説原稿の準備にいそしんだ。 3月出版予定の本で、入稿原稿が完成していないのは私だけになったらしい。いよいよ待ったなしの状態。最近、こんなのばっかし。当分は、新しい仕事は引…

祝100万

このブログの訪問者数が100万をこえた。いちおう、記録として、書き留めておこう。 ブログの管理ページを見ると、訪問者がどんなキーワードで検索して、このブログにたどりついたかがわかる。実にさまざまだ。 今日の訪問者から、いくつか「傑作」をメモ…

John Wiens来る!

来年3月の日本生態学会大会で、「群集生態学への系統学的アプローチ」というシンポジウムを企画していることは何度か書いた。このシンポに招待したCraig Moritzからちっとも返事が来ない。タイトルの締め切りも近いので、大御所を呼ぶのはあきらめて、John W…

ヤクノヒナホシ

10月28日のブログで紹介した、ヒナノボンボリ属の新種には、ヤクノヒナホシ(屋久の雛星)という名前をつけた。 先週後半に、研究プロジェクトの現地報告会のために屋久島を訪問したところ、発見者Yさんの友人のNさんから取材を受け、あれよあれよという間に…

やっちゃった

やらないように気をつけていたのに、とうとうやっちゃった。もうしわけない失敗をしました。さすがに動揺しました。 引き受けている仕事が多すぎるんです。仕事を減らさなければ、かえって無責任なことをしてしまいますね。 日曜日の夜遅くまで、月曜朝一番…

屋久島研究講座

昨夜の最終便で、鹿児島に来た。これから、8時35分発の便で屋久島に飛び、屋久島環境文化村センターホールで開催される屋久島研究講座(プロジェクトの現地報告会をかねた公開シンポジウム)で話をする。 今回の報告会のテーマは「ヤクシカ全島アンケートに…

シカに食われた南アルプスのお花畑

上記の原稿の続きを執筆中。日光植物園に勤務していたので、日光白根山のシラネアオイ群落がシカの摂食で消失した経緯はよく知っている。千株をこえるかつての大群落を知っているものには、いまの弥陀が池は見るにしのびない。南アルプスのお花畑でもシカの…

白山スーパー林道で発見されたおそらく中国産のキクタニギク

先日、福井総合植物園の講演会で、中田さんに伺った話を思い出して、検索をかけてみた。石川県の本多郁夫さんがホームページで詳しく報告されている → コチラ。いま書いている、「生物多様性・生態系保全において自然公園が果たすべき役割」という原稿で、言…

新キャンパスでのイベント2つ

今日は、九大伊都キャンパス生物多様性保全ゾーンを利用して開かれた2つのイベントに、講師としてかけもちで参加した。第2回「身近な自然を見つめる目」調査学習会と第8回どんぐりの森をつくろうの2つである。 「身近な自然を見つめる目」調査学習会では、…

夢の大切さ

ひさしぶりに青臭いことを書いてみようという気持ちになった。それは、夢についてである。 昨夜は遅くまで、「環境分野の技術力国際比較」という仕事に時間を割いていた。執筆担当者の草稿を読んで、「日本が強いところ、弱いところをもっと具体的に」などと…

第三のツリフネソウ?

週末に講演に出かけた福井総合植物園内の湿地で、変わったツリフネソウを見かけた。花の写真を撮っておいたので、ツリフネソウ・ワタラセツリフネソウと比較してみた。ツリフネソウ・ワタラセツリフネソウの違いは、主に側弁(小花弁)の形である。ところが、…

養老院より大学院

久しぶりに、11時前に明日の授業の準備が終わった。10月1日にパリから帰国して以後、週4回の授業+2つの事後評価+科研費+度重なる出張で、苦しかった。2つの事後評価と科研費申請が終わり、授業が週3回に減り、かなり楽になった。とはいえ、依然として…