2006-03-01から1ヶ月間の記事一覧

やんばるヘリパッド移設地の環境影響評価

3月25日付けで那覇防衛施設局長あてに、以下の文書を送った。意見は、私の個人名である。これから、委員会で書面協議にかける文案を用意しなければならない。環境影響評価書に相当する「環境影響評価図書案」を見ると、方法書に相当する「継続環境調査検討書…

年度のおわり

実にひさしぶりに書く。日本生態学会新潟大会では、毎晩仕事が尽きず、ブログを書く余裕もなかった。 まず、大会最初の夜は、自然保護委員・九州地区会長として、やんばるヘリパッド移設地の環境影響評価に関する意見書を書いた(この件については、あとでよ…

科研費のあり方

昨日は午後から上京し、日本学術振興会「生物系科学専門調査班会議」に出席し、懇親会に出たあと、生態学会大会開催地の新潟に来た。この会議は、生物系分野のプログラムオフィサーが集まる月例の会議である。私は4月から日本学術振興会学術システム研究セ…

世界遺産をシカが喰う

岡崎→沖縄の1週間の旅から戻ったら、下記の本が届いていた。北海道から屋久島まで、日本中でシカが増え、植生に大きな影響を与えている。この問題を体系的にとりあげた、はじめての本である。 湯本貴和・松田裕之編 『世界遺産をシカが喰う シカと森の生態学…

タンポポと性の進化

琉球大学で開催されている日本植物分類学会大会に出ている。 昨日聞いた研究発表で、一番私に興味深かったのは、芝池さんのチームの、在来タンポポとセイヨウタンポポの交雑の話。この交雑現象が見つかったのは、私が小石川にいたころだから、かれこれ四半世…

絶滅の生物学:揺籃期から成長期へ

岡崎生物学コンファレンス「絶滅の生物学」を昨日終えて、沖縄に向かう機内にいる。 「絶滅の生物学」の準備には、オルガナイザーとして相当な時間をとられたが、全力で目標を達成した満足感が得られた。5日間という長丁場のプログラムだったが、最後まで高…

岡崎生物学コンファレンス「絶滅の生物学」2日目

午前中のセッションのテーマは、Population perspectives for extinction。 一人目は、Barry Brook。「絶滅の生物学の原理を定量化する:イノベーションへの土台」という意欲的なタイトルで話したが、タイトルにふさわしい、充実した内容だった。 講演の内容…

国際会議スタート

岡崎生物学コンファレンス「絶滅の生物学」初日が無事終わった。昨日は、イントロダクションの講演原稿を書くために、3時に起きた。英語で30分話すとなると、やはり講演原稿が必要だ。いつもなら、原稿を書いたあと、何回か声に出して読んで、原稿を暗記…

表現へのこだわり

月曜からのOkazaki Biology Conference “The Biology of Extinction”では、最初に30分間、オルガナイザーとして講演する。その準備を始めたのが、昼過ぎ。正味半日の時間しか割けなかったが、自分らしさが出せるように、表現にこだわってみた。口頭発表は…

和文雑誌検索・閲覧システム

Tくんの日記によれば、農学部の図書館に「雑草研究」を見に出かけたら、蔵書整理中のため、見ることができなかったという。東大は、CiNiiに機関登録していないのだろうか。 「ツユクサ」でCiNiiを検索してみると、105件の文献がヒットした。確かに、「雑草…

論文を書くことはなぜ苦しいか?

Xさんの論文を改稿している。自分の論文を書くことでさえ、決して楽ではない。『これ論』著者として知られる酒井君ですら、「なかなか論文を書けない若者のために」を自分で読み返して気合いを入れているそうだ(3/8(水)の進歩)。 ましてや、論文を書きな…

埋蔵文化財と緑地保全

今日の午前中は、文化財WGの方と打ち合わせをした。新キャンパスの保全緑地内の植生調査定点で、遺跡の測量のために、林床植生が伐採されるという事件があった。かねてから、埋蔵文化財の研究者とのコミュニケーションをはかる必要性を感じていたので、文化…

迫る学期末

今日の午後は、卒論発表会。6名の卒業研究生が、1年間の研究成果を発表した。毎年この時期になると、もうすこしまとめの時間がほしいと思う。私が担当した2名の学生の場合、もうすこし頑張れば、投稿論文にできるのだが、二人とも3月いっぱいで卒業する…

「環境問題のウソ」はホントウか?

宮崎空港大淀ラウンジで、毎日新聞書評欄を読んでいる。藤森照信さんが、池田清彦著『環境問題のウソ』について書評を書かれている。見出しには、「感情的な地球温暖化や外来種論に冷や水」とある。 まず、地球温暖化に関しては、「百万年単位で見れば寒冷化…

論文原稿改訂・・・半年の停滞と1日の集中

今日は、半年前に預かった共著論文の原稿を改訂した。集中してかかれば、1日で終わる仕事だった。この半年間、どうしてもこの1日の集中が実現できなかった。 いったいどうしてだろうと思い、過去のスケジュール表を、昨年9月分から開いてみて、納得がいった…

未来社会への第3の道

このタイトルで、4月9日に開催される日本生物地理学会ミニシンポジウム「次世代にどのような社会を贈るのか?」で講演する。会場は立教大学。講演時間は40分程度で、質疑を入れて60分以内の時間をいただいた。 今日が講演要旨のしめきりだったので、下記のよ…

気合・集中・執念:論文を書くための精神論

3日かけて、大学院生の論文原稿を改訂した。本腰を入れて改稿に取り組んでから作業を終えるまでに3日かかったが、一番進んだのは今日である。 いつものことだが、久しぶりに原稿に向かったとき、初日はほとんど進まない。2日目から少しエンジンがかかってく…