科研費の繰越し制度

最後にもう1件。国の予算を次年度に繰り越して使う制度に、「繰越明拠」というものがある。この制度が、15年度から科研費で使えるようになっているのだが、実際にはあまり運用されていない。せっかくできた制度なので、もっと有効に使ってほしいという判断から、「科学研究費補助金における繰越し事由ごとの具体例」という文書が作成された。この「具体例」の雛形にそって作文すれば、翌年度への繰越しが認められる。最終年度であっても、繰越し可能である。その場合には、経過報告書という簡単な書類を出して、科研費の最終年度の報告書提出を先送りすることになる。
年度末に予算を使い切るために、不要な無駄遣いをするのは馬鹿げている。この制度をぜひ有効に活用していただきたい。