日本学術振興会賞

日本学術振興会賞は、アクティブな若手研究者に早い段階で賞をあげて、もっとがんばって活躍してもらおうという趣旨で設立された。授賞者は毎年20件程度という狭き門だが、それだけに、選ばれれば名誉である。また、研究奨励金が110万円支給される。
対象者は45歳未満。したがって、若手の中堅まで含まれる。
ただし、自薦で応募する道はない。学長など機関の長か、「優れた研究実績を有する我が国の学術研究者」の推薦にもとづき、審査を経て、決定される。
我こそはという人は、推薦してくれる人を探すと良いと思う。
たとえば、学会で奨励賞をもらった実績のある人は、学会長などに推薦を求めれば良いのではないか。
もちろん、推薦する側は、見識と責任が問われるので、頼まれたから、推薦者として名前を貸すという程度に、気楽に推薦するわけにはいかない。
しかし、各分野からすぐれた若手研究者が推薦されることが、この賞の発展のためには、ぜひ必要なことである。
昨年は、生態や分類など、いわゆるマクロ分野の生物学の受賞者がいなかったが、この賞を授賞するに足るこの分野の若手は、何人もいると思う。私はプログラムオフィサーなので、推薦者になるのは避けたい。学会長や学会長経験者の方々には、ぜひ、良い候補を推薦していただきたい。