微生物の世界

昼食から戻ったら、以下の本が届けられていた。 微生物の世界 監修:日本菌学会ほか 編集:宮道慎二ほか 発行:筑波出版会 発売:丸善 ISBN:4924753564 12,000円+税 朝日新聞「ひと」欄で、自称「微生物の宣教師」、宮道慎二が紹介されており、この本をぜひ…

詭弁論理学

野崎昭弘著 『詭弁論理学』 中公新書 ISBN:4121004485 学生時代に初版を買って読み、大きな影響を受けた本である。1976年が初版の出版年なので、購入したのは大学4年生の時だろう。その本は、いつしか私の本棚から消えてしまった。最近になって、もういちど…

進化生物学への道

上京して、東京の「隠れ家」に到着。 東京に向かう途中、伊勢湾上空で機内放送があり、羽田周辺が悪天候のため、しばらく待機するとのこと。やがて、燃料が足りないからという理由で、大阪国際空港に不時着。給油後に離陸し、2時間遅れで羽田に着いた。結局…

世界遺産をシカが喰う

岡崎→沖縄の1週間の旅から戻ったら、下記の本が届いていた。北海道から屋久島まで、日本中でシカが増え、植生に大きな影響を与えている。この問題を体系的にとりあげた、はじめての本である。 湯本貴和・松田裕之編 『世界遺産をシカが喰う シカと森の生態学…

人間性をめぐる5冊の本

現在、「地球と生命」という全学共通教育(かつての教養教育)のコア科目を担当している。全学共通教育の中で、「地球」や「生命」をとりあげることは、時代の要請に応えていると思う。しかし、たった6回程度の授業で、「生命」についての基礎知識を教えるこ…

科学がきらわれる理由

オーバーポスドク問題に関する長いブログ(「柳田さんへの手紙」)に対して、「熱い議論」は起きなかった。「専門馬鹿がなぜ悪い」と題してブログを書いたときとは大違いである。これは、予想どおりの結果だった。 「専門馬鹿がなぜ悪い」と題したブログに始…

マンガ「種の起源」

講談社サイエンティフィクから書籍小包が届いた。新刊の献呈本らしい。小包を開けてみると、なんとマンガが入っていた。マンガの紹介をアップロードした直後のことだ。タイミングが良すぎるなぁ。 田中一規「マンガ 種の起源」 講談社;1400円+税;ISBN:406…

ラスト・ブックマン

父祖より受け継いだ万巻の書物を守る「文守り」(ふみもり)の館に、雷鳴が光る。館を脅かすのは、ネット産業「調和社」の凄腕エージェント、台宮司だ。崩れ落ちる館から、小型機で脱出をはかった文守りだが、機内に先回りした台宮司の手にかかり、絶命する…

大学生へのブックガイド

大学生にもっと本を読んでほしいという願いをこめて、2冊のブックガイドがあいついで刊行された。次の2冊である。同じ願いを持つ大学教官として、これら2冊を手にとってみた。 教養のためのブックガイド 小林康夫・山本泰(編) 東京大学出版会;1600円+税;…

達人が語る達人への道

千住博『千住博の美術の授業 絵を描く悦び』 ISBN:4334032478 光文社新書 分野が違っても、達人の言葉には普遍性がある。画家として独自の世界を築いた著者の言葉には、科学者にも通じる真理が含まれている。本書は、著者が京都造形芸術大学で学生の作品を目…

 複雑な世界、単純な法則

マーク・ブキャナン著 阪本芳久訳 複雑な世界、単純な法則 ネットワーク科学の最前線 草思社;2200円;2005/3/3;ISBN:794213859 憎らしいくらい、うまく書かれた本だ。科学の普及書を書くなら、このくらい面白くストーリーを組み立ててみたい。しかも、本書…

科学は豹変する(続)

相の島に到着。船の中で、本の後半(養老・和田対談)を読んだ。 私の予想に反して、対談の後半では、二人のやりとりは見事に噛み合っていた。 まずは、『顔』が大事だという点で意見が合う。 和田さんが、「東大で見られる顔は面白くない、人間味がない。そ…

科学は豹変する

養老 孟司, 和田 昭允(著) 『科学は豹変する』 培風館 ; ISBN:4563019097 ; (2005/04); 1500円+税 昨日、授業のために出かけた六本松キャンパスで購入。通勤中に、前半を読んだ。 日本生物物理学会が市民のために開催したシンポジウムでの講演と討論が下…

あさ/朝

前日の豪雨とうってかわり、屋久島調査の最終日は、快晴だった。朝の空はどこまでも青く、照葉樹林の燃え立つような新緑とのコントラストがまぶしかった。 その屋久島から戻って、この本『あさ/朝』を手にした。谷川俊太郎の詩と、吉村和敏の写真で、朝の訪…