シカ肉を流通させるうえでのハードル

自宅に戻り、風呂をあびたところ。東京に出張するほうが、いつもより早く帰宅できるのは、皮肉なものだ。
さて、シカを食糧として資源化するうえでのハードルは、食品衛生法である。この法に定められた基準を満たす施設で解体された肉しか、食品として流通させることはできない。この規制があるので、害獣駆除で捕殺されたシカ肉は、売れないのである。
北海道では、このハードルをクリアするために、解体の最初のステップである内臓処理などが可能なコンテナ車を特注し、捕殺現場ですぐに内臓を抜き出したうえで、コンテナ車で解体施設に運び、解体作業をする方法で、許可申請の協議を始めているそうだ。この方法が、食品衛生法上の解体施設の基準を満たすという判断が下れば、知床や屋久島で捕殺されたシカ肉を食品として流通させることが可能になる。
その暁には、環境省林野庁で予算をとって、コンテナ車と解体施設を作れば良い。
シカ問題にも、解決の方向が見えてきたように思う。