日本植物学会第2回理事会

東大(本郷)理学部で、日本植物学会第2回理事会に出席中。
このブログを書き始めたのが、第1回理事会の日だった。ちょうど半年が経ったわけだ。(ちなみに、この半年間で、155629 件の訪問があった)。
半年前のブログへのコメントで、Journal of Plant Researchのインパクトファクターが09を下回っていることについて、執行部はどう考えているかという批判的コメントがあった。最新のインパクトファクターは、1.2に増加したそうだ。
1995年以後、0.55, 0.54, 0.86, 0.79, 0.91, 1.31, 0.95, 0.96, 0.90という推移であり、1.2という数字は、歴代2位である。どれかの論文がとくに頻繁に引用されたというわけではなく、全体として被引用度が増加したそうだ。
これで十分とはとても言えないが、1を超えたことは、これから投稿を増やしていくうえで、明るいニュースである。
今月から、オンライン投稿システムもスタートした。良い論文の投稿が増えることを期待したい。
通常会員数は、1年前に比べ、5名増。ささやかとはいえ、2002年以来の減少に歯止めがかかったことになる。

日本学術会議改革の動向が、議論になった。現在では、内閣府総合科学技術会議が置かれ、首相が出席するこの会議が、日本の科学技術政策を事実上決定している。このため、一時は学術会議は不要であるという議論もあった。
この問題については、総合科学技術会議が「日本学術会議の在り方について」(平成15年2月26日総合科学技術会議意見具申)を出し、大幅に改革して存続させるという方向が決まった。この意見具申を受けて、日本学術会議の下に「日本学術会議の新しい体制のあり方に関する懇談会」が置かれ、昨年10月から検討が続けられてきた。
ネットで調べて見ると、6月20日に「あり方懇談会」第9回の会合が持たれ、「日本学術会議の新しい在り方(案)」と題する74ページの文書が提案されていることがわかった。植物科学分野は、「基礎生物学委員会」の下で活動することになるようだ。この委員会の下に、分科会が置かれる。具体的な活動は、会員に選ばれた科学者の姿勢・力量に大きく左右されることになるだろう。