日経BPの取材と英語によるセミナー

昨日は研究室セミナー終了後に、日経BPの取材を受けた。九州大学伊都キャンパスにおける生物多様性保全事業を記事にしてくださるそうだ。
私は、大変もうしわけないと思いつつ、研究に対する取材はできるだけお断りしている。いくつもの責任を抱えているので、物理的に時間がとれないのだ。しかし、九州大学伊都キャンパスにおける生物多様性保全事業に関しては、何とか時間をやりくりして取材に応じている。
今日も、9時に伊都キャンパス・ビッグオレンジで待ち合わせをして、日経BPの取材スタッフを生物多様性保全ゾーンに案内した。10時半には箱崎に戻って、英語によるセミナーに出る予定だったが、諸般の事情から箱崎に戻ったのは11時半近かった。
日経BPの取材陣から、「読者は自然から離れて都会のオフィスで働いているビジネスマンです。そのビジネスマンにわかるように、生物多様性が失われることがどんなに大変なことか、具体的な例をあげてわかりやすく説明してください」と切り込まれ、しばらく言葉に詰まった。考えてみれば、これまで受けた取材では、ある程度生物多様性に関心を持っている人を対象に説明すれば良かったように思う。生物多様性について話す相手として、オフィスで働いているビジネスマンは、好奇心旺盛な子供たちよりも難しい相手だ。しばらく考えたうえで、漁業の話から説明をはじめた。生物の種の多様性がもたらす恵みという点では、海産物がいちばんわかりやすいように思う。有明海のタイラギが絶滅寸前という話もしたが、ウナギの遡上が激減している話はしそこねた。
今日の取材では、「生物多様性保全ゾーン」という世界に誇れる保全の現場を見せて説明ができたので、とても楽だった。やはり「百聞は一見にしかず」である。現場取材の結果がどのような記事にまとまるか、楽しみである。
今日の英語セミナーでは、講師のCさんに、パワーポイントによるプレゼンテーションの仕方を話してもらった。Cさんの「技」はそれ自体が大変参考になる。その説明を英語で聞くので、英語のトレーニングにもなる。私はプレゼンテーションの仕方の講義が終わる前に何とか駆けつけた。質問タイムにニ三発言をした。最後の15分間で、論文の書き方の導入部を講義してもらった。一言で言えば、「文章は簡潔に書くべし」という内容だ。次回には、イントロの書き方について講義をしてもらう予定。
夜は、Cさんを雇用するために、入国管理局担当者への説明文書を作成した。以前にも経験があるのだが、雇用するためには「教授VISA」が必要になる。「教授VISA」は教授でなくても取得できる。ただし、教育や研究に従事するだけの実績があることを説明し、入国管理局担当者に納得してもらう必要がある。
国際化が叫ばれる時代にもかかわらず、大学で外国人を雇用しようとすると、事務手続きが大変である。
ネットで「教授VISA」について検索したところ、東京工業大学すずかけ台キャンパスでは、研究人材の国際的流動化を促進するためのサポート業務として、入国管理局VISAコンサルティングサービスや代理申請サービスを実施している。このサービスは、九大でも実施したほうが良いと思う。