科研費申請と気合

科研費2件の電子申請を済ませ、地下鉄終電にかけこんだ。9月中旬から準備を始め、しめきり日まで推敲を重ねた。基盤研究(B)の「一般」と「海外学術調査」に重複申請した。いずれも、研究計画はよく練られているし、準備もしっかりできている。気合も十分である。
昨年度は基盤研究(A)を申請したが、残念ながら採択されず、今年は科研費なしでの研究室運営を余儀なくされた。幸い、他の研究助成を受けているので、ある程度のやりくりができてはいるが、それぞれの研究助成の目的にかなう範囲で運用する必要がある。その結果、たとえばDNA分析用の試薬代は不足している。大学院生に事情を説明し、倹約への協力を呼びかけている。
現在受けている研究費は、今年度末ですべて終了するので、来年度は科研費がないと、研究ができなくなる。そこで、昨年以上に気合を入れて申請書を準備した。書き始めたのは9月中旬からだが、4月から構想を練り、しっかり準備をしてきた。基盤研究(A)に再チャレンジしたいところだが、採択の可能性がより高い、基盤研究(B)で申請した。
「気合」という言葉を使ったが、審査を経験してみると、「気合」という要素は、採点結果に結構影響すると思う。実績や計画がともなわず、「気合」が空回りしている申請書ではもちろんダメだが、実績があり、計画がしっかりしているだけでも、まだ足りない場合がある。実績・計画で対等なら、最後の決め手は、申請書全体にみなぎる「気合」や「勢い」の強さかもしれない。