日本植物学会第2回理事会(続き)

植物学会富山大会(9月20日〜23日)の発表申し込み数は、422。過去5年間の推移は、346(藤沢)、437(札幌)、408(京都)、414(東京)、416(静岡)である。京都や東京で開催された大会の発表数を上回っており、開催地が富山であることを考えれば、善戦と言えるだろう。
私がとくに問題だと思うのは、生態分野の発表が非常に少ないことである。最近、植物生態学者が、日本植物学会でほとんど発表しなくなっている。この傾向は、生態学の発展にとっても、植物学の発展にとっても、好ましくないと思う。
今年の富山大会では、上記の遺伝子組換えシンポのほか、3つのシンポジウム(雪と植物、樹木を学ぶ、植物群集はCO2をいったいどれほど固定するのだろうか?)で、生態学的な話題がとりあげられる。今後とも、生態学と植物学の連携を強化していきたい。
男女共同参画学協会連絡会の報告で、面白い数字が紹介された。学生会員のうち、女性会員がしめる比率は、日本植物学会(43.0%)がトップだという。日本生態学会は34.4%で、日本薬学会(37.5%)や日本動物学会(38.5%)、日本生化学会(35.4%)より低い。これは意外である。生態学分野は、女性の進出が著しいという印象がある。会長も女性だ。学生会員の比率は約3分の1で、動物学会とほぼ同じ。不思議だ。