父の死

4月15日朝に父が永眠しました。3月に90歳のお祝いをしたばかりでした。朝8時少し前に妻が呼吸していないことに気付き、お医者さんが見えるまでの約20分間、心臓マッサージと人工呼吸を続けましたが、蘇生はかないませんでした。数日前から、嚥下能力がかなり低下していました。14日夜は私が夕食を担当し、6時ころから約4時間かけて、スプーンでヨーグルトとお茶(とろみをつけたもの)を口に入れましたが、数回飲み込むごとにむせて、痰と一緒に戻してしまいました。食事をやめてからもうがいと痰とりを1時間くらい続けました。翌朝、「おなかがすいたやろ」と声をかけたら、「すかんねぇ」という返事でした。その日は大阪出張だったので、「これから大阪に行ってくるけんね」というと、「ほう、忙しかねぇ」と手をふりながら答えましたが、これが最後に会話になりました。その日は往診のお医者さんに点滴をしていただいて、栄養はとれたはずです。夜戻ったときは寝ていました。その翌朝、息を引き取っていました。隣に寝ていた母が気付かず、呼び鈴も鳴らなかったので、ほぼ意識がないまま永眠したものと思われます。自宅で家族と一緒に最後を迎えたいと願っていましたが、その願いどおりの最期になりました。私が自宅にいるときに逝ってくれたことに感謝しています。退職後は庭仕事を楽しんでおり、14日にも苗を買ってきてほしいと言っていました。まだ生きたかったとは思いますが、最近は自分でトイレに行けず、食事にも苦労する状態だったので、ほっとしているかもしれません。最後まで精いっぱい生きた父を、ご苦労さまとねぎらいたいと思います。そして何よりも、この私に生をさずけてくれたことに、心から感謝します。15日夜にお通夜を、16日に葬儀を行いました。急な連絡にもかかわらず、多くの方が足を運んでくださいました。暖かい春の陽ざしの中での葬儀でした。お忙しい中をご参列いただいた方々にお礼もうしあげます。