JBON始動

3日間のJBONコンファレンスが無事終了し、JBON(Japanese Biodiversity Observation Network)が発進した。
JBONコンファレンスのプログラムは、JBONウェブサイト(http://www.j-bon.org/)にある。非常に充実したプログラムなので、広くアナウンスすれば相当数の参加者が集まっただろう。しかし、今回は原則としてJBON委員(JBON ML登録者)に参加を限定した。その理由は、会議の目的が、GEO BONに連携した生物多様性観測ネットワークの運営と、COP10に向けての一連の取り組みに、協力して汗を流すメンバーの間で、JBONの方向性と活動計画について意思統一をはかることにあったからだ。
ただし、JBON委員自体は「協力して汗を流す」意思がある人なら、誰でも参加できるものとした。このような趣旨に沿って、2月からさまざまな方に協力をお願いしてきた。その結果、JBON委員はワークショップまでに250名をこえた。ワークショップには、150名程度の方にご参加いただくことができた。これだけ多くの方々に、GEO BON, JBONの趣旨と、COP10に向けて何が求められているかをご理解いただいたことは、とても心強い。今後の取り組みは大きく進むと思う。
ワークショップの最後には、以下のような項目を含む行動計画を採択した。
活動日程

  • 2009年7月18-20日:ASIAHORCs生物多様性シンポジウム
  • 2009年7月21-22日:第2回JBONワークショップ+環境省アジア会合
  • 2009年12月10-11日(調整中):COP10プレコンファレンス準備会合(第3回JBONワークショップ )
  • 2010年3月22-24日:COP10プレコンファレンス

GEO BONと連携した取り組み

  • ABON組織化(7月アジア会合で提案)
  • JBONポータルの開設
  • アジア生物多様性モニタリング(ESABII, GBMI)推進

CBD COP10の成功に向けて

  • ポスト2010目標提言WGの設置
  • Asian Biodiversity Outlook (英文単行本)の編集
  • 生物多様性総合評価(JBO)
  • COP10プレコンファレンス(3月)の開催

ロゴ募集
博物館企画展・講習会などの普及啓発活動
提言文書のとりまとめ(5月中)
運営・推進体制

  • 運営委員:矢原・中静・分科会責任者
  • 事務局員:以下、実名は省略
  • アジア会合準備委員:
  • J-BONウェブサイトマネージャー:
  • インターフェースWG:
  • ポスト2010目標WG:
  • 絶滅危惧種分布データベースWG:
  • 植物形質データベースWG:
  • アジア植生図作成WG:

今後、課題ごとにWGを組織し、活動を具体化していく。会議終了後、「生物多様性総合評価推進WG」を設けようという提案を、早速いただいた。
今回のワークショップは予算の裏づけなしで開催した。そのため、講演者にも参加者にも、自分の費用でご参加いただいた。もちろん、このような状況は持続可能ではない。
今後は予算措置実現に向けて努力し、WGで個々の課題を具体化するうえで、会議旅費は出せるようにしたい。
今回のワークショップでは、多くの方々にご協力いただき、JBONに関して大変良いスタートを切ることができた。参加者の方々に、あらためてお礼もうしあげたい。
※以上のようなJBONの活動に関心をお持ちの方は、JBONワークショップ趣意書(http://www.j-bon.org/first_workshop/jbonws)をまずお読みください。そして、「GEO BONに連携した生物多様性観測ネットワークの運営と、COP10に向けての一連の取り組みに、汗を流す」ことにご協力いただける方は、ぜひご一報ください。JBON MLに登録し、継続的に連絡を送らせていただきます。