フラボノイド事典

文一の新刊をいただいた。695ページの大作。これは事典だ。いや、図鑑というほうが適切かもしれない。頭から通読してストーリーを楽しむ本じゃない。あちこちのページをめくりながら、「フラボノイド」がいかに多様な世界と関わっているかを眺めて楽しむ本だろう。もちろん、「事典」なので、フラボノイドについて何か知りたければ、この本のどこかで情報が得られる。フラボノイドに多少なりとも関係のある仕事をしている人には、座右の書だろう。

植物色素フラボノイド
武田幸作・齊藤規夫・岩科司 編
本体12000円+税
文一総合出版
1章 フラボノイドの類別と特性
2章 フラボノイドの分析法
3章 フラボノイドの定性・定量分析各論
4章 フラボノイド研究の実際
4.1 フラボノイドと植物の色
4.2 フラボノイド・アントシアニン・イソフラボノイドの生合成
4.3 ベタレインの生合成
4.4 トランスポゾン
4.5 遺伝子発現の調節
4.6 紫外線防御とフラボノイド
4.7 ファイトアレキシン
4.8 アレロパシー
4.9 フラボノイドと昆虫のかかわり
4.10 フラボノイドと食品
4.11 遺伝子組換えによる花色の改変
4.12 フラボノイドの薬理作用
4.13 樹皮および材のフラボノイドの利用
4.14 植物界におけるフラボノイドの分布