カンボジアの森林資源管理に関する国際会議

8月9-10日にプノンペンで開催された国際会議「Managing Forest Resources for Multiple Ecosystem Services under Robust and Fragile Environments」(頑健および脆弱な環境下での多元的生態系サービスに対する森林資源管理)に出席し、帰国途上のバンコク国際空港で搭乗待ちをしている。8日に日本を発ち、10日の夜行便で戻るというあわただしい日程となった。
この国際会議は、兵庫県立大学准教授のノフィア・ササキさんが中心になって企画された。お名前は日系人のように見えるが、カンボジア人の方である。以下のサイトからわかるように、なかなかユニークな経歴をお持ちの方だ。

最近では、REDD(Reduced Emissions from Deforestation and forest Degradation:森林減少・劣化からの温室効果ガス排出削減)メカニズムの研究をされている。数理モデルを使った研究もされており、統計数理研究所教授の吉本敦さんと共著論文を書かれている。今回は、吉本敦さんやその仲間(森林管理に関する数理的研究者)の方々も参加されていた。そのため、日本人参加者に「はじめまして」の挨拶を連発することになった。
カンボジアの森林研究者にも人脈が広がり、有意義な会議だった。
今日の午後は、王立プノンペン大学を訪問し、小さいながらもハーバリウムがあることがわかった。若いスタッフのViboth Lyさんが学位をとるためにこれから3年間、パリ自然史博物館に留学される。カルダモン山地のフロラを調査されているということなので、ぜひ共同で調査しようという話をした。将来が楽しみである。