ジンリョウユリの花を徘徊するコロギス


夜間、ジンリョウユリの花に仕掛けたインターバル撮影カメラに、奇怪な昆虫が写った。どうやらコロギスの仲間らしい。小顎鬚や下唇鬚を使って花粉を集めて舐めているようだ。「口」を開いて「鬚」を動かしている様子は、かなり怪しい。触角には花粉が付着しており、コロギス訪問後には柱頭に花粉が着いていた。少なくとも自家受粉には貢献しているようだ。
もっとも、ジンリョウユリの柱頭に花粉がつくタイミングを調べてみると、大部分は昼間である。ハナバチ類が主要な送粉者であり、夜間の送粉者の貢献はかなり限られている。それでも夕方に甘い花香を放出する性質を持っている。花香を放出することには、さほどコストがかからないのだろうか。
Yさんたちは、徳島でのジンリョウユリの調査を今日無事終えたはずである。私は4日に名古屋に移動し、5日には名古屋大でCOP10に向けての科学者の役割について講演をした。6日には鹿児島に移動して、グリーンヘルパー養成講座で講演。昨日(7日)は福岡県RDB見直し調査のため、雷山・羽金山に出かけた。移動が多く、さすがに疲れたので、今日は早めに帰宅する。といっても、もう夜9時20分である。