霧に煙るブルーマウンテン

昨日は、昼までMichaelとDIVERSITAS関連の打ち合わせをしたあと、ペンシルバニア州のBethelという小さな街まで来た。Confort Innに宿をとった。
ニューヨークの北側をまわる178号線を通ってニュージャージー州に入り、78号線に乗りついで西に走ると、ペンシルバニア州である。78号線は、ブルーマウンテンと呼ばれる山脈に沿って走っている。山すそには牧場がひろがる風光明媚な場所であり、ハイウェイ沿いにひろがる温帯林には、ユリノキが目立つ。
これから78号線をさらに西に進み、81号線に入って南下すると、そこはバージニア州アパラチア山脈の北端である。81号線は、アパラチア山脈に沿って南西に伸びている。
アパラチア山脈の植生・植物相は、日本のそれときわめてよく似ている。系統的にも類縁のある種が多い。両者の類似性は、ダーウィンの時代に、アーサー・グレイが類似性を指摘して以来、植物学者の関心を集め続けてきた現象だ。
過去20年間に、分子系統学による研究が進んだ。この成果を生かして、群集生態学と結びつけた研究を進めてみたいと考えている。
そんな思いを抱きながらのアパラチア再訪なのだが、主目的はF君のブタクサ採集につきあうこと。アパラチアまで来てブタクサだけを探すのはもったいない話なので、もちろん、他の植物も見る。