地球のステージ

6時半ころに目が覚めて、テレビをつけてみると、NHKの「おはよう日本」で「地球のステージ」が紹介されていた。「地球のステージ」は、海外で医療支援活動をしている医師桑山紀彦さんが、世界各国の貧困、紛争地域で撮りためてきた映像を、ライブ音楽・語りとともに構成したステージ活動で、1996年1月に開始され、すでに上演回数は1000回をこえているそうだ。
貧困、紛争地域の映像というと、痛々しいものを連想しがちだが、「おはよう日本」で紹介された子供たちの表情はみな明るく、たくましかった。輝くような笑顔が印象的だった。
地球のステージ」のウェブサイトには、次のような桑山さんのメッセージが掲載されている。

私が小さかった頃、「世界」を意識することはじつに大変なことのように思えていましたが、実際にこうして活動をしてみると、誰でもその気さえあれば、さまざまな形で「世界と関わる」ことは可能であると感じております。

私から見ると、「じつに大変な」活動を展開されているにもかかわらず、メッセージはさりげない。肩肘はらずに活動されているから、持続しているのだろう。
貧困、紛争を解決したいというような大義に身をささげようとすれば、おしつぶされてしまうかもしれない。しかし、「おはよう日本」に登場した桑山さんは、子供たちの笑顔をみんなに伝えたいと、自分のものだけにしておきたくないと語り、やはりさりげなかった。もちろん、言葉には力があり、情熱がこもっていた。
貧困、紛争の解決を声高に叫ぶよりも、貧困、紛争地域の子供たちの笑顔を伝えるほうが、多くの人の心にしっかりとしたメッセージが届くだろう。
桑山さんの安全と健康を心から祈りたい。