野外実習地に台風の影響

野外実習3日目から、台風の影響を受けて、雨が降っている。台風が予報どおりの進路を進めば、昨年に続いて、台風の直撃を受けそうである。
バイクで参加している学生もいるので、この状態で実習を中止して、福岡に戻すことはかえって危険である。学生は、昨夜から教官とともに、からくに荘に宿泊しており、昨年の経験から、この場所なら台風の直撃を受けても、心配はないと判断している。
問題は、実習のほうだが、雨天になることを想定して、雨天でも実施可能なテーマに切り替えた。
私が担当している植物チームでは、小雨のうちに、さまざまな樹種の枝をとってきた。これらのサンプルを使って、今日は、枝の2型(長枝と短枝)の有無、葉が輪生状につくか、散在するか、といった葉の配置と、葉の形の関係を調べた。明日以後も、室内でいろいろな測定をして、今日の結果を深めていけるだろう。
昆虫チームでは、アメンボを使った室内実験をしている。光に対する反応が個体によってずいぶん違うという発見があったようだ
シカチームは、今日は野外観察ができたが、明日は、台風の強風圏に入れば、野外観察は難しいかもしれない。その場合には、室内でデータ整理をする以外ない。
雨天では、実習のメニューは限られてしまうが、その分、学生とゆっくり話ができる。昨夜も、11時ころまで学生といろいろな話をした。これはこれで、楽しいひとときである。
雨は残念ではあるが、学生にとって有意義な実習になるように、最善を尽くそう。