どんぐりの森植樹祭と新キャンパス植物調査

今日は、九大新キャンパスに出かけた。福岡グリーンヘルパーの会では、小中学生に呼びかけて、九大新キャンパスの森でどんぐりを拾い、苗を育て、造成工事でつくられた斜面(のり面)に苗を植え戻して、森を再生するとりくみを進めている。名づけて、「どんぐりの森をつくろう」。今日は、小中学生が自分たちで育てた苗を持ち寄り、のり面に植える作業をした。私は、植樹活動の前に、挨拶をした。小中学生相手の挨拶は、とても難しい。手をあげてもらったりして、注意をひきつける工夫をした。
植樹活動に参加したかったが、挨拶のあとは、大型重機を使って森林の林床植生を移植した場所の調査を行った。
環境創造舎の学生たちは、九州大吟醸プロジェクトの一貫で、元岡地区の出方の加勢をしたはずである。こちらにも参加したかったが、調査を優先させてもらった。
九大新キャンパスの造成工事にあたっては、造成で失われる森林の林床を、1.4m四方のブロックに切り出し、約1.3haのり面に移植した。この場所で、移植後毎年調査を行っており、今年で4年目になる。移植された3600ブロックのうち、約500ブロックの植物の遷移を調査している。入梅前には調査を終えたいのだが、なかなか日程がとれず、まだ半分も終わっていない。次の週末も調査の予定だが、天気が持ってくれるかどうか、ちょっと心配である。
今年の5月は、ほとんど雨が降らなかった。そのため、新キャンパス生物多様性保全ゾーン内の水域は、水不足である。中央部に作られた3つの小さな池では、春先に比べ、水際線が50cmから1mくらい後退している。干上がった場所には、絶滅危惧種のミズマツバがたくさん生えていた。土壌中の種子が発芽したらしい。新キャンパスでは、新記録である。
ミズマツバが存続するには、ときには渇水があり、水位が変動することが重要なのかもしれない。
天候は、曇りのち晴れ。日中でも温度はさほどあがらず、夕方は少しひんやりするくらいの気温で、快適だった。陽も長くなったので、6時半すぎまで調査を行い、夕食をとってから研究室に戻った。
その後、大学院生2名とディスカッション。11時をまわり、3人目には、ごめんと言って、帰宅した。明日、研究計画を発表する予定だが、まだ考えの整理がついていないようだ。先輩とよく相談するように言って、研究室を後にした。
12時をまわってしまった。Komakenさんから宿題をいただいているが、返事はまた後日。