2015年に見た映画ベスト5

あくまでも私が見た映画のベスト5です。
1位:幕が上がる
2位:ヒックとドラゴン2
3位:スターウオーズ・フォースの覚醒
4位:リトルフォレスト 冬・春編
5位:ブックオブライフ〜マノロの数奇な冒険

「幕が上がる」は長く語り継がれる映画になると思います。上映館が少なかったし、たかがアイドル映画と思って見逃した人も少なくないでしょう。しかし最近でも、DVDで見て感激したというツイートをよく見ます。この映画を見て演劇を志したという人がきっとあらわれると思うし、演劇以外でも何かに夢中になっている人の背中をしっかり押したと思う。そして、これまで地味な役が多かった黒木華さんの凄さを多くの人に知らしめたという点でも、私にとっては嬉しい映画でした。再び演劇の道を歩み、妖しい演劇の神にひざまづく黒木さんと、無垢な心で高校演劇の舞台をかけぬける百田さんのコントラストが胸をゆさぶりました。

ヒックとドラゴン2」は、第一作で感じた不満を見事に解消してくれました。冒険活劇としてもハラハラドキドキが止まらない傑作ですが、まったく説得が通じない、戦って勝つ以外の選択肢を考えない非情な人物にどう対決するか、というきわめて現代的なテーマを描いて、見事な結末を見せてくれました。「ばけものの子」も良かったけど、今年は「ヒックとドラゴン2」に軍配をあげます。

「スターウオーズ・フォースの覚醒」については、JB Pressの記事でとりあげました。そこでは、ネタバレをできるだけ避けたので(ラストシーンをうっかり書いてしまってごめんなさい)、書きたいけど書けないテーマがありました。まず、ストーリーが私の予想とあまりに似ていたので、びっくり。事前に書いておけばよかったと思い、記事ではエピソード8-9の予想を書きました。

「リトルフォレスト 冬・春編」は、夏・秋編に続く自然描写が美しい、心洗われる映画。自然の恵みをいただく行為としての「食」のすばらしさを見事に描いた、稀有の映画です。これは日本でしか作れない映画。日本映画の新しい可能性を見せてくれました。

「ブックオブライフ〜マノロの数奇な冒険」は、メキシコでしか作れない映画。メキシコの祝祭、死者の日の背景にある世界観を見事に映像化してくれました。この映画は太平洋上の機内で見ました。残念ながら日本では映画館での公開はされていません。しかし、日本語版のDVDが発売されています。この映画については、いずれレビューを書きたいと思います。