GEO BON国際会議を終えて

朝4時半にアシロマ会議場を発ち、モントレー空港に5時ころに着いたのですが、6時発予定の便の出発が遅れ、延期された7時になっても動かず、乗り継ぎチェックの列に30分くらい並んで、自分の番がまわってくる直前に、ようやく搭乗開始になりました。ロスでの乗り継ぎ時間が4時間半以上あったのであわてなくて済みました。地方便からの乗り継ぎには、たっぷり「ロスタイム」をとっておくほうが安心です。
GEO BON(生物多様性観測ネットワーク)の会議では、たくさん出番がありました。まず初日の全体会議で、AP BONの活動について10分間の報告をして、議長のBob Scholesから、very impressive presentationとほめてもらいました。Regional BON分科会ではより長い話をしました。実際に、3年前の会議以後、予算をとって組織的な観測を進め、ネットワークを構築できているのは、アジアだけです。プレゼンには説得力があったと思います。これは、3年間のアジア諸国、および日本国内の関係者の努力と協力のおかげです。みなさんの成果を背負って参加したので、AP BONのプレゼンスを他の参加者にしっかり理解してもらえるように、初日の全体会議、最終日の全体会議の両方で、3回くらい手をあげて質問やコメントをしました。それでも、8つのワーキンググループのうち、アジアとしっかりつながっているのは、私が議長のひとりをつとめるWG1(遺伝子・系統多様性)、中野さんがメンバーのWG4(陸水)だけ。WG5(海)については、議長やメンバーにアジアからのメンバーを加えるように提案し、かなり前向きな返事を得ました。WG2(陸上種)については、3年前からWG1やAPBONとの連携を呼び掛けているのですが、まだうまくいっていません。植物のSampled Red Listプロジェクトを進めているNeil Brumittとは、個別に話をして協力しあっていこうという合意をしました。WG3(陸上生態系)については、議長のひとりのAndrew Skidmoreのところに留学していた若手のDさんが参加されていたので、今後Dさんに、アジアとWG3をつなぐ役割をになっていただければと考え、簡単なレポートを書いてくださいとお願いしました。少なくともフィールドサイトのネットワーク構築に関しては、APBONやWG1との連携が必要ですが、まだうまくつながっていません。WG1では、ゲノムオブザーバトリー計画のリーダー Dawn Field, Neil Daviesの二人が参加してくれて、AP BONのフィールドサイトと連携していく相談がしっかりできました。こちらで実績をあげれば、いずれWG3との連携も進むだろうと思います。WG1では、FAOやIUCNと関わりが深く、栽培植物・その近縁種の専門家であるEhsan Dulloも参加してくれたので、栽培植物・その近縁種の遺伝的多様性評価に関する実効性のある議論が進みました。
もうすぐ搭乗。