ガソリンを飲む

yahara2005-11-08

今日は、ガソリンを飲んでしまった。
メキシコの奥山を調査するときには、小さな村でガソリンを分けてもらうことがしばしばある。今日も、山の中でガソリンを入れなければ、オアハカシティまでたどりつけない事態となり、小さな村で給油した。
写真はそのときの様子。このように、ホースひとつで、タンクから車にガソリンを入れる。言うまでもなく、最初は、タンクに片端を入れたホースを、もう一方の端から吸う。
いつもは村の人がやってくれるのだが、今回は、ガソリンを入れたタンクとホースを渡されて、自分でやれと言われてしまった。ものはためし。やってみようじゃないかとチャレンジした結果、口の中に、あっという間に、ガソリンが噴き出してきた。
サイフォンの原理、おそるべし。
何しろ油なので、水ですすいでもとれない。ハンカチを口の中に入れて、できるだけ拭いたが、舌や口の中にねっとりとまとわりついたガソリンはなかなかとれない。
口直しにクラッカーをもらったので、食べてみると、噛み砕いたクラッカーの粉末がガソリンにからんで、結構うまくとれる。クラッカーをバリバリむさぼり、唇のまわりのガソリンも、クラッカーの粉でふきとって、胃の中にほうりこんだ。
それからしばらくして、やってきたのは、ガソリンのゲップ。胃の中で気化したガソリンが、ゲップになって出てきた。
ガソリンの「味」は、匂い+ねっとり感+チクチクする刺激、である。
もう二度と経験しないだろうな。メキシコ調査では、毎度のことながら、貴重な経験ができる。