ミズナラとネジキの葉のサイズ

その後もういちど停電したが、すぐに復旧し、大過なく一日が過ぎた。
植物班は、ネジキでは林内の葉より林縁の葉が大型になるのに対して、ミズナラでは逆に小型になるという現象が明らかになり、なぜ逆の傾向が生じるのかを考えながら、当年枝長・当年枝径を追加して測定した。
いろいろな可能性について議論した結果、光条件に加えて、水分条件への適応を考えると、説明がつきそうだ、というところに落ち着いた。
ピアンカの『進化生態学』に引用されているGivnishのモデルでは、水分条件が乏しい環境では、暗いほど小型の葉が有利になるという予測が導かれていたように思う。
この実習では、九大に戻ってから2日間、データを整理・解析して、最後にポスター発表をする。九大に戻ったら、Givnishのモデルとその後の研究を急いでレビューして、学生にまとめ方のアドバイスをしよう。