干潟を守る日

福岡空港サクララウンジで、メールをチェック。「干潟を守る日2005」キャンペーンについての連絡が届いていた。Kさん、情報提供、ありがとう。1997年4月14日、諫早湾の潮受け堤防が閉め切られた。いわゆる「ギロチン」事件である。潮の流れを一気にせきとめて堤防を完成させる、高度な技術が使われた。わが国の築堤技術の英知を結集した、輝かしい一日になる・・・技術者たちは、そう考えていたことだろう。皮肉にも、堤体が次々に落ちて、湾が閉め切られている様子は、諫早湾干拓事業の愚かさを社会に強く印象づける結果となった。こんなことのために、私たちは税金を払っているのではない、そう感じた人は多かったはずだ。結果として、広大な干潟とそこに棲む生き物たちが、この地球上から消えた。ムツゴロウたちは姿を消し、世界最大のセイタカアワダチソウ群落が出現した。その日を忘れることなく、諫早干潟の回復や、各地の干潟・湿地の保全を進めていくために、1998年春、4月14日を「干潟を守る日」とすることが宣言された。こうして始まった「干潟を守る日」全国キャンペーンは、今年で7回目を迎える。諫早干潟緊急救済東京事務所内 JAWAN 干潟を守る日事務局に、今月中に申し込めば、キャンペーンに参加できる。今津干潟でも、何かイベントを考えたいところだが、今月中に対応するのはちょっと無理だ。今年は見送ろう。今津干潟を守る取り組みは、まだ始まったばかり。まずは、きっちりと調査をして、何が必要かをはっきりさせよう。何よりもそれが、科学者に求められている役割だと思う。