河川性生物の祖先生息域推定

についての「幾霜::残日録::2007/02/09」にいま気づいた。
深夜の修士論文改稿に疲れ、ふと心のわき見→Mくん学位審査に関して幾霜残日録に辛口のコメントが掲載されたと当人から聞いたことを突然思い出す→幾霜::残日録::2007/02/09を見ると、「昨日のM氏ドク論発表感想」と同日の記事で、「河川性生物の祖先生息域推定」記事を発見。
河川の上流−下流という次元と、地理的(北−南)な次元の交互作用は、ロジスチック回帰などによるecological niche modelingの手法を使えば、現在の分布に関しては分析できるだろう。
また、過去の気候を推定して、最終氷期以後の分布変遷を推定する試みまでは行われている。
しかし、系統樹による祖先状態復元と、ecological niche modelingの方法を組み合わせることによって、過去から現在に至る分布の変遷を統合的に理解しようというアプローチは、私が知る限りまだほとんど検討されていない。
メキシコのSteviaや屋久島の植物のデータを使って、何とかこのアプローチを開拓したいと考えているところ。
植物はこの目的にはとくに適した材料だと思っているが、河川性生物も確かに良い材料だ。幾霜さんの研究に期待しよう。
さて、もうすこし修士論文改稿をやってから寝よう。

  • 時差ぼけで 修論を読む ぬばたまの 夜はふけつつも さらに眠れぬ