メキシコから帰国

メキシコへの一週間の旅を終えて、無事帰国した。
今回は、現地滞在が5日間というあわただしい日程をこなした。2日間は、メキシコ国立自治大学で共同研究の打ち合わせを行い、残る3日間はフィールドで過ごした。
メキシコをはじめて訪問したのは、2003年のことだ。当時はまだ高速道路の整備が始まったばかりであり、有名な観光地であるオアハカにも、アカプルコにも、高速道路は通じていなかった。砂埃のまいあがる悪路を運転し、2日間かけてオアハカ入りしたのが、最初のフィールドトリップだった。そのオアハカを、今回は一日で往復した。Stevia ephemeraという種の自生地があるオアハカ北西部まで、メキシコシティから約450km。高速道路を使えば、5時間程度である。2人で交代して運転すれば、日帰り調査は十分可能なのである。もちろん、メキシコの地理や道路事情を熟知しているからできることではある。メキシコシティから高速道路にアクセスするルートで迷えば、メキシコシティを抜け出すだけで、2-3時間はかかってしまうだろう。メキシコシティでの運転は、東京都内での運転と比べても、はるかに難度が高い。
成田には4時ころに到着したが、成田―福岡便は、夜の7時45分発の一便しかない。セントレア中部国際空港)とは大違いである。
成田空港国内線乗り継ぎターミナルでは、この便を含め、一日に6便程度の国内線が運行しているだけである。フロアの面積も狭く、日本を代表する国際空港の国内線乗り継ぎターミナルとしては、驚くほど小規模である。東京以外の都市へのアクセスポイントとしては、セントレア関空のほうが便利である。
ただし、国内線乗り継ぎターミナルのサクララウンジは、ゆったりしていて申し分ない。シャワールームを使って、長距離フライトの疲れを癒し、約500通のメールをダウンロードし、急ぎのメールに返事を書いたら、7時になった。
福岡空港からは、一緒にメキシコに出張したNさん宅までタクシーでトランクを運び、大学には寄らずに帰宅することにした(いま地下鉄車中)。明日は始発便で上京し、中央環境審議会に出なければならない。M2の様子が気がかりなので、大学に行けば終電はまぬがれないだろう。健康管理を考えれば、今夜は大学に寄らないほうが良いと判断した。
しかし、人の目はどこかに光っているものである。Nさん宅から地下鉄筥崎宮前駅にむかって夜道を歩いていると、M2の学生に会ってしまった。
これまで何度もこの道を通っているが、大学院生に会ったことはほとんどない。
修論発表会は、水曜日。まだ2日ある。