Contemporary Evolutionに関するFunctional Ecologyの特集号

今回のbioGENESIS科学委員会から、Andrew Hendryが新メンバーとして加わった。「人間が変え続けている環境の下での適応的進化」というテーマをカバーしてくれる人材としては、余人をもって代えがたいと思う。実際、bioGENESIS科学委員会では、積極的に発言して、議論をリードしてくれた。
Contemporary Evolutionに関しては、2001年にGeneticaという雑誌で特集が組まれ、当時の研究の進展がレビューされたことがある。しかし、当時はまだ研究の揺籃期であり、深められた材料は乏しかった。あれから6年、研究は大きく進んだ。最新の研究成果については、Functional Ecologyの特集号でレビューされている。Andrew Hendryは、以下の3つの論文に名前を連ねている。

  • Carroll, S.P., A.P. Hendry, D. Reznick, and C.W. Fox. 2007. Evolution on ecological time scales. Functional Ecology 21:387-393.
  • Hendry, A.P., P. Nosil, and L.H. Rieseberg. 2007. The speed of ecological speciation. Functional Ecology 21:455-464.
  • Garant, D., S.E. Forde, and A.P. Hendry. 2007. The multifarious effects of dispersal and gene flow on contemporary adaptation. Functional Ecology 21:434-443.

いずれも彼のウェブサイトからPDFファイルがダウンロードできる。
彼はいま、札幌で北大COE「新自然史創生」主催のシンポジウムに出ているはず。来日することを事前に知っていれば、九大にも誘ったのだが・・・。

2時が近づいてきた。急ぎの仕事に対応していたら、この時間になってしまった。いくら時差があるとはいえ、そろそろ帰宅しよう。
明日(今日)は、午前中は会議。午後は、集団生物学の授業のあと、鹿児島に飛び、あさっての早朝便で屋久島入り。