赤ん坊には水分摂取を優先させて下さい

日本小児科学会、日本周産期・新生児医学会、日本未熟児新生児学会の共同見解

(放射性ヨウ素についての100ベクレル/キログラムという)指標値は月あるいは年単位で摂取した場合に設定されたものです。したがって、短期間の摂取では、乳児であっても、健康に影響を及ぼす可能性は極めて低いと言えます。一方、乳児の水分摂取必要量は成人に比べて多いため、短期間であっても、水分摂取不足は重大な健康障害を起こします。このため、飲用水が確保できない場合には、水分摂取を優先させて下さい。

  • 母乳栄養の児では、母親は制限なく食事を摂取し、母乳栄養を続けてください。
  • 人工栄養の児では、ミネラルウォータを使用する場合には、煮沸し適温にしてから使用します。ただし、硬水(一部の外国産のミネラルウォータ)よりは、水道水を用いる方が安全です。粉乳が溶けにくいことに加え、多くのミネラルが含まれており、乳児に過剰な負担を与える可能性があります。(矢原が文章を添削。なお、水道水は煮沸してはいけない。放射性物質が濃縮されるので)
  • 離乳食を摂取している乳児では、水分摂取は離乳食からも可能なので、人工乳の量を減らすことは問題ありません。
  • 人工乳のみを摂取している児で、代用水が確保できない場合には、通常通り水道水を使用して下さい。