国際会議中止、一刻も早い復旧を祈る

月曜からのアジア太平洋地域生物多様性観測ネットワーク(AP-BON)第4回ワークショップを中止する決断をして、6時前に環境省に連絡をとった。環境省からの連絡が送られたあと、韓国のKimさんはじめ、多くの関係者から心あたたまる返事をいただいた。私から、日本の現状と決断の経緯、関係者全員の安全をを伝えた。さきほど、私から送るべき連絡をひととおり済ませ、一息ついている。
その後、水曜日から実施される予定だったGEOSS-AP symposiumについても、GEO事務局が中止を決定した。
決定的だったのは、福島原発のクラッシュだ。6時前の時点で、スリーマイル島原発事故のレベルをこえるだろうと判断した。チェルノブイリ並みの事態は避けられると思ったが、情報が乏しく、不確定性が高い。この状況で、海外から研究者を招くわけにはいかない。
福島には親戚や知人の家族が暮らしている。現在、断水状態にあり、トイレの水も使えない。さらに、停電地域がひろがっている。照明も暖房もなく、寒さに耐えている方々が大勢いらしゃるに違いない。一刻も早い復旧を祈る。
仙台から三陸にかけての海岸部の被害には、戦慄を覚える。何かを言おうとしても、言葉が見つからない。命をつながれている被災者の方々がそろってこの難局をのりこえられることを、心から祈る。
札幌にはまだ多くの生態学会大会参加者が足止めされている。札幌―福岡便も、出発遅延の末に、結局キャンセルされたため、九大関係者はまだ札幌にいる。私は部門長として後期入試に対応する必要があったため、委員会に出ただけで、大会には出席せずに福岡に戻った。
今回の地震は、おそらく1000年に一回の規模なのだろう。しかし、この規模の地震も、起きるのだ。この事実は、これからの日本の国土計画を大きく変えることになるだろう。