COP10開幕

http://webcast.cop10.go.jp/player.asp?id=1913&type=ondemand
で下記のサイドイベントの動画が見れます(23日追記)

新聞などで報道されているように、18日に生物多様性条約第10回締約国会議が幕を開けた。私の役目は、DIVERSITAS, GEO BON, AP BONなどの国際連携プログラムのサイドイベントに出て、ポストCOP10に向けての連絡調整をはかることだ。
まず昨日は、GEO BON主催のサイドイベントに出て、遺伝子多様性国際観測について話した。遺伝子多様性とは何かというイントロから、国際観測計画の概念、実行計画までを10分程度で紹介せよという依頼を何とかこなした。遺伝子→種→生態系、という順番でプログラムが組まれることが多いが、今回のプログラムは、GBIF→生態系サービスの観測→陸上種の観測→遺伝子多様性観測、という順番で組まれていた。そのため、トリをつとめた。自己評価では、他の3つの話よりも親しみやすいプレゼンだったのではないかと思う。人間の遺伝的多様性から話をはじめ、皮膚の色というかなりデリケートな話題にさらりとふれたあと、人間は多様性を好むように進化したという説明をしてから、ダイコンの品種の多様性とその消失について話した。そのあと、作物の多様性損失は遺伝的多様性損失のストーリーの一部にすぎないと言ってから、熱帯林消失の推移を図と写真で説明し、熱帯林消失にともなう遺伝的多様性をどうやって評価するか、という流れで話した。マメ科など特定のグループを対象にしたextensiveなアプローチ、シロイヌナズナ近縁種など特定の種を対象にしたintensiveなアプローチに加えて、変化を評価するための森林プロット再調査、この3つのアプローチを統合する必要がある、というのが基本的な提案の内容。最後にkey pointsを要約したスライドを見せた。メッセージはしっかり伝わったと思う。
今日は5時半に起きて、始発便で福岡に戻り、主幹教授会→理学府・理学研究院・理学部教授会→生物科学部門教授懇談会、と10時から夕方まで3つの会議をハシゴした。それから、急ぎのメールに対応し、卒業研究生にアドバイスをし、Nさんの相談にのってから帰宅。
明日は2時限目の授業後に再び名古屋に飛び、18時15分からのDIVERSITASのサイドイベント、Beyond 2010: Defining Science-based Targets...に出る。