咲きほこるエゾキスゲの花園

小清水原生花園修士1年のMさんがエゾキスゲの開花・送粉生態を調べている。今年の調査地の状況を見て、調査計画を現場で相談するために、私も2泊3日で小清水原生花園を訪問した。女満別空港に着いた初日はどしゃぶりの雨だった。4月から結構な日数でフィールドに出ているが、これほど降られたのは初めてだ。調査地の気温は12度。とても調査ができる状況ではなかったので、民宿原生亭に早々とチェックインして、温泉につかり、休養をとった。
2日目には雨があがり、晴れ間がひろがった。今年のエゾキスゲの花数は、昨年の1.5倍はあるように思う。小清水原生花園北側の道沿いに大群生していて、圧巻だった。
今日は、快晴。気温も18度まであがり、快適だ。しかし、訪花昆虫はまったく見かけない。ハマナスの花にはケシキスイがいるし、クローバーにはセイヨウオオマルハナバチが訪花していたが、咲き誇るエゾキスゲの花に訪問する昆虫は、ほぼ皆無である。しかし、若い果実がかなり目立つので、おそらく夜行性のスズメガ類が主要な送粉昆虫なのだろう。
もうしばらく滞在したかったが、明日は研究室セミナーで話をしなければならない。15時15分女満別発の便で東京に飛び、これから18時発の福岡行きの便に搭乗する。