五大陸制覇

yahara2007-12-20

昨日で今年の授業が終わり、ほっと一息ついている。まだ一月の授業が残っているが、とりあえずこれからの年末年始は、授業のことは忘れて、山積している仕事を片付けよう。
一昨日は、研究室の大掃除のあと、忘年会だった。毎年、忘年会では研究室の10大ニュースを投票で決定する。今年は、「矢原先生週4回授業で大忙し」というエントリーが2位に選ばれた。投票してくださった皆さんにこの場を借りて感謝! 賞品は、「ぷちぷち」だった。
この場で、自分にとっての最大のニュースは何だろうと考えてみて、南アフリカを訪問したことで、五大陸に足跡を残した事実に気付いた。そこで、模造紙に書かれた「週4回授業で大忙し」のエントリーの横に、「五大陸制覇」も書き込んでもらったのだが、最初は「五大陸制破」と書かれてしまった。みんなが違う違うといい、数名の学生が「ハ」の字を書こうと試みて、失敗。最終的に、電子辞書が登場して、決着がついた。
私は、「薔薇」とか「憂鬱」とか「蒟蒻」といった漢字を覚えるのが好きだったので、「覇」の字ももちろん書ける。しかし、最近、授業で板書をしていて、とっさに漢字が思い出せないことが何回かあった。ワープロばかり使っていると、読むほうの記憶は確かでも、書くほうの記憶が揮発していくようだ。最近の学生のレポートに誤字が多いのも、ワープロの普及と関係しているのかもしれない。
五大陸制覇を記念して、これまでに訪問した場所を世界地図に描いてみた。まだ空白が多い。
これまで、特定の場所(たとえばメキシコ)に繰り返し訪問するという方針で、海外調査を行ってきた。しかし最近は、世界中に調査地点を置いた比較研究をしてみたいという思いが強くなっている。
来年2月には、IUCNの会議で、アラブ首長国連邦の連邦首都、アブダビに行く。また、DIVERSITASの会議で、サンパウロも再訪する予定だ。最近、会議のために世界各地を訪問する機会が増えているので、単に会議に出席するだけでなく、サンプリングや簡単な調査ができるようなテーマがないだろうかと考えている。
私が大学院生のころに比べれば、海外旅行は格段に容易になった。日本の研究者も、地球全体を視野に入れて、世界各地をフィールドに研究する時代になったと思う。