五輪日本選手団長会見への疑問

2日間かけた採点が終わり、ウェブで成績入力を済ませて帰宅するところ。大きな締め切りが終わったので、電車内でブログを書く余裕ができた。
地下鉄を待つ間に見た毎日新聞ニュースで、冬季五輪日本選手団長の総括会見についての報道を読んで、あきれた。新聞のニュースなので、本人の発言どおりではない点は割り引くとしても、似たような発言をしたことは確かだろう。
「最低の結果といえる。日本の国民に謝罪を申し上げる」・・・団長に謝罪してほしいと思っている国民がいったいどれだけいるだろう。
「成績不振については徹底分析しなくてはいけない。各競技団体には猛省を促したい」 ・・・競技団体に反省してほしいとも思っていない。
「端的な例はスノーボード。メダルは確実と答申を受けた。きちんと情報収集して確実な情報を上げるようにしないと」・・・「メダルは確実」という答申を真に受けるほうがどうかしている。競技の結果に確実さがないことくらい、誰でも知っている。
「選手団のスリム化にも手をつけなければならない。国内で競争原理を導入し、戦う選手団にする」・・・選手はみんな、自分と戦っている。ライバルとも競い合っている。種目間で競争させるような、おかしな競争原理を持ち込まないでほしい。
そもそも、どうしてもっと選手を褒めないのだろう。どうして選手の労をねぎらわないのだろう。
メダルに手が届かなくて、一番悔しい思いをしているのは、選手たちである。リスクをとり、チャレンジをして失敗した選手もいる。そんな選手たちに対して、「メダルは確実と答申を受けた」などと発言するのはいかがなものか。
指導者としての包容力や度量に、いささか疑問を感じてしまった。