集中講義の準備

明日から2日間、大阪大学で集中講義を担当する。6こま分のパワーポイントファイルを作成し、タクシーで帰宅するところ。
学部向けの講義なので、初歩からやさしく教える必要がある。しかし、いわゆる教科書的な講義であれば、私でなくてもできる。集中講義には、オリジナルな内容が期待されている。理解できて、教育的であることと、刺激的で、私ならではであることのバランスをとることが要求される。言うはやすく、行うは難い課題である。
京大の学部生時代に、教授に対して、集中講義の講師をリクエストする機会があった。私が推薦した人物に対して、とある教授が、「彼は若すぎる。自分の体系ができていないので、講義の組み立てに失敗すれば、悲惨な結果になる」という趣旨の返事をされた。そんなものかと思っていたが、実際に自分で担当してみると、確かに自分の体系を組み立てられるかどうかという基準は、かなり重要かもしれないと思う。
さて、自分はその基準を満たしているかと自問すると、まだまだ心もとない。
それなりに経験をつんだものの、いつも集中講義の前になると、迷う。
限られた時間の範囲で、組み立てを考えなおし、手持ちのスライドをリアレンジした。
パワーポイントで6こま分を用意した。内容的には十分な量である。1こま90分で学生が消化できる量は、そう多くはない。
パワーポイントだけで講義するよりも、板書を加えるほうが、授業方法としては、効果がある場合が多い。しかし、板書をすると、時間がかかる。
両方を組み合わせることができるかどうかは、教室の構造にもよる。あとは、現場で判断するしかない。
明日は、移動中にイメージトレーニングをして、講義にのぞむことにしよう。