オガサワラグワとシマグワの交雑

オガサワラグワとシマグワの交雑について、taniさんから、「遺伝子流出」は起きていないというご指摘がありました。私の上記の記述、および環境省植物RDBの記述の典拠となった情報は、森林総研の研究プロジェクト「小笠原固有高木種オガサワラグワの保全」の研究成果です。このサイトには、「シマグワとの交雑によって遺伝的に汚染されていない純潔なオガサワラグワは弟島広根山北斜面の1集団約40個体だけであった」と記述されており、この記述から、「遺伝子流出」が起きているものと考えました。「汚染」という表現から、「遺伝子流出」が起きていると受け取ったのですが、事実は、雑種はすべてF1だったのでしょう。「汚染」という曖昧な表現が、科学者に対しても誤解を与えるという例を、自ら演じてしまったことになります。
taniさんが紹介された論文を読んでも、この誤解は、解消されなかったと思います。ご指摘にあらためて感謝します。
私のような立場にあると、ちょっとした勘違いがしばしばとんでもない影響力を持ってしまいます。このBlogを書いている効用は、このような勘違いや、適切でない判断について、コメントをいただいて軌道修正できる点だと思っています。どんなに些細なことでも、コメントをいただけると、ありがたいです。

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