「スズメバチ」と格闘

毎週水曜日は、1年生向けの少人数ゼミナール「新キャンパスにおける森林と水辺の生物の保全」の日である。4時限目の枠だが、六本松キャンパスで開講されている科目なので、昼過ぎには箱崎キャンパスを出発しなければならない。今年のゼミでは、来年10月の新キャンパス開講(工学部の半分が移転し、授業を始める)を視野に入れて、新キャンパスで学ぶ学生に、新キャンパスの生物を紹介するウェブサイトを作っている。午前中は、ゼミの学生から届いたHTMLファイルを、新キャンパスゼミのサイトに載せて、アレンジをした。ゼミでは、ウェブサイトをスクリーンに映し、新着の原稿を読み合わせして、みんなで議論をする。今日は、「スズメバチ」の解説原稿をまな板にのせた。「スズメバチ」についてよく調べて書いた原稿で、私が知らない話題も盛り込まれており、勉強にもなった。しかし、文章の構成が練れていない。文章指導をするには、格好の題材だった。学生たちも、どうすれば原稿がより良くなるかについて、知恵をしぼって、発言をしてくれた。これまでのゼミで、「起承転結」が文章構成の基本だという解説を何度もしてきたので、「承」の部分をどうするか、「転」はどうだ、「起」で全体のあらすじを提示してはどうか(この指摘が学生から出るようになったのは、大進歩だ)、と議論が展開した。最後に私が、「実は、この原稿の最大の問題は、結論がはっきりしていないことだ。結論があってはじめて、<起>でどのような問題を投げかければよいかが決まる。<承・転>は、結論を導くためのステップだ。」と指摘した。議論がほぼこの方向に向かった後だったので、みんなすぐに納得してくれた。続いて、「では、どのような結論が、この原稿にふさわしいか」について議論した。次回、「スズメバチ」の原稿がどのように変身を遂げるか、楽しみだ。(姪浜行きの地下鉄最終電車藤崎駅についたので中断)。