さらば管理職

今日、最後の運営委員会を終え、生物科学部門長としての1年間の任期を満了した。他の多くの仕事をかかえながらの管理職業務だった。
この1年間は、57年弱の人生を通じて、もっともよく働いた一年だったと思う。部門長業務に加え、COP10があったし、これに関連してDIVERSITAS, GEO BON, AP BONなどの「外交」業務にも忙しかった(何カ国に飛んだっけ?)。一方で、GCOE本格始動の年であり、環境省戦略研究開発の準備にも追われた。
COP10のときには、20日の早朝に名古屋を発ち、7時20分の便で福岡に戻って午後の教授会で部門長業務をつとめ、翌日再び名古屋に飛んだ。そのほかにも、東京から一度もどって会議に出て、すぐに上京したことが何度かあった。
体調を崩さないように健康管理には気を配ったが、年末についに軽い風邪をひいた。私は子供のころから喉が弱く、いちど風邪をひくと、しばらく咳がとまらない。今回も、3月まで咳が続いた。幸い、熱を出すこともなく、年度末を乗り切ることができた。
前期は学生指導にもかなりの時間を割いたが、後期はこの点に関して、及第点はつけられない。Yさんの論文がアクセプトになり、H君の論文を投稿にこぎつけたが、F君、K君の論文投稿は新年度への宿題として残ってしまった。このほかに、Springerから出す本の第一章の原稿が未完成。新年度の最初の課題はこの宿題を片付けることだ。他に、しめきりが迫った日本語の原稿が2件ある。
明日からは、環境省戦略研究開発をになう若手スタッフ3名が九大に着任する。4-6月の3カ月間にミーティングと共同作業を積み上げて、7月からスタートするプロジェクトの事前準備に万全を期したい。
タンポポが咲き始めているので、タンポポ組(Mさん、留学生のFYさん)の研究をすぐに本格化する必要があるし、新卒研生のプロジェクトもできるだけ早く軌道に乗せたい。
明日からは、部門長としての責任から解放されて、教育・研究に時間を使える。こんなに嬉しい新学期は久しぶりだ。
今年は、伊都キャンパスのモニタリングにも時間を割きたい。ニホンアカガエルの産卵が終わり、カスミサンショウウオの産卵もほぼ終わったと思うが、今年も産卵調査はKさんにまかせっきりになってしまった。面目ない。