SPEEDI:どんなシミュレーション結果でも公表してほしい

masudakoさんから以下のコメントがありました(詳細はコメント欄を参照のこと)。

とてもむずかしい問題です。専門的に追いかけておりませんが、わかったところまでは次の記事に書きました。http://d.hatena.ne.jp/masudako/20110326/1301131768
わたしの理解が正しいとすれば、SPEEDIはシステムが想定している入力データがじゅうぶんとれていないので、現実の予測としては想定したよりもずっと質の低いシミュレーションしかできないようです。・・・

私は、とても簡単な問題だと思います。計算に使ったデータ、計算の仮定、計算結果の詳細をすべて公表すればよいのです。詳細を公表すれば、結果をどう解釈すれば良いか、避難対策にどう生かせばよいか、多くの専門家が検討できます。他の専門家が同じ計算をやりなおせるレベルで情報を公開すれば、間違いはすぐに指摘され、訂正されるでしょう。いまは、多くの専門家や専門的知識を持つ学生・市民が各種情報をチェックし、データをグラフにしたり、解釈を加える活動を続けています。また、原発津波の被害を受けた直後と違って、マスコミも住民もかなりの冷静さで事態に対処しています。計算結果の詳細を公表しても、無用な混乱は招かないと思います。
そもそもSPEEDIは、原発事故の際に活用するために国民の税金で作られたシステムであり、結果は「国や関係道府県、オフサイトセンター等に配信されます」と文部科学省のウェブページで宣言されているのです。政府は結果を公表する義務があるし、国民は、国民の税金を使って作られたシステムの計算結果を知る権利があります。
科学者は、政府に徹底した情報公開を要求し、公開された結果について適切な解釈をして、その解釈を国民にわかりやすく解説するべきです。科学者に対する国民の信頼を得るためには、それが最善の道だと考えます。