辺野古沖の海の運命

今日は、麗江から北京に移動した。明日から北京で開かれる、麗江とは別の生物多様性フォーラムで講演する。
今夜は、このフォーラムに招かれたWWFのスタッフや、M先生、中国生態学会前会長のW先生らと会食した。
ホテルの部屋に戻って私のアンテナをチェックして、次の記事を見つけた。
http://katsuya.weblogs.jp/blog/2010/05/%E3%83%AA%E3%83%BC%E3%82%AF%E7%B7%8F%E7%90%86%E3%81%AE%E6%B2%96%E7%B8%84%E8%A8%AA%E5%95%8F%E3%82%92%E5%89%8D%E3%81%AB%E6%A5%B5%E3%82%81%E3%81%A6%E6%AE%8B%E5%BF%B5.html#more

そしてもう1つは、いまの環境影響評価を前提にする、つまり、変えないという報道がかなりなされましたが、これは全く事実に反しています。
そういった不正確なリークによって、多くの記事が書かれてしまった。しかも、それは鳩山総理が沖縄に行かれる日に書かれたということに対して、極めて残念であったと申し上げたいと思います。

岡田外相はかなり慎重な人で、彼が「全く事実に反しています」とブログに書くのは異例だ。よほど腹にすえかねたのだろう。私は「やっぱりそうか」という感想を持った。普天間基地移設は非常に解決困難な問題だ。少しでもベターな解を得る努力が必要だ。一方では移設計画の具体化は急を要するが、さりとて環境への影響を最小限にとどめる必要があるし、また県外移設に関しては粘り強い合意形成が必要だ。
この問題に関して、国民をいら立たせているのは、果たして政府か、それともマスコミか。もちろん、どちらにも責任がある。鳩山首相はきっと良い人なのだろうが、もう少し政府をきちんとまとめるリーダーシップを発揮してほしい。「不正確なリーク」を許した点では、首相にも大きな責任がある。
一方で、マスコミは鳩山首相以上に事態をミスリードしていると思う。批判は大切だが、同時に建設的であることが重要だ。「不正確なリーク」について、裏付けもとらずに報道する姿勢は非建設的だ。客観性と建設性を欠いたままでは、日本のマスコミは、新しい時代をリードする役割を果たせないのではないかと思う。

さて、これから明日の講演の最終準備にとりかかる。