さらば哲学の道?

九大公報53号の座談会に毎日新聞の元村さんが登場されている。その元村さん、次のように、なかなか良いことをおっしゃている。

人類が恩恵を受けられる知の財産を生み出す作業は時間と雰囲気が必要です。ゆっくりと考える、ぼんやりと寝転ぶ、何となく散布する時間・・・そういう何者にも縛られない時間が絶対に必要で、外の雑音からある程度隔絶されてゆっくり思索を深める。そういう環境が大学に無くなったら、大学の意味はないのではと思っています。

よくぞ、言ってくださいました。大学内部の人間が言っても説得力がありませんから、是非大学の外から、この声をあげ続けてください。
しかし、わが梶山総長いわく・・・。

元村さんが言われたように、確かに今までの大学の考え方とか行動の仕方は、哲学の道を歩きながらゆっくりと思索をしていこうというものでした。しかし、これからもその延長で行くかというと、それはまたもう一度考えないといけないと思うのです。私たちの行動パターンや思考パターンはずいぶん変ってきているからです。もちろん余裕の時間は重要です。でも、時間があると、私も含めて、みんな寝てしまうんじゃないですか(笑)。ただ一方では、忙中閑ありではないけど、忙しい中にそういうゆとりがある、そうしたニーズに大学としてはきちんと応えていかないといけないと思います。

梶山さん、私は寝ませんから、もうすこし余裕がほしいです。