前回の衆議院選挙結果のからくり

yahara2007-06-23

時間外窓口閉鎖で、いささか不機嫌な思いをしたし、世間では参議院選挙も近いので、たまには政治のことも書いてみよう。
前回の衆議院選挙での自民圧勝に関しては、開票前にこのブログで予想したとおりだった。
この結果を予想したのは、私なりの仮説があってのことだ。その仮説が正しいかどうかは、その後の報道で確認した。
ちょうど衆議院選挙の得票データが新聞で報道された日に、私は新幹線で長距離移動をした。そこで、車中でデータをエクセルに入れて、グラフを書いてみた。右図は、そのときのグラフである。
図から明らかなように、選挙結果を大きく左右したのは、公明党の票である。公明党の得票は、比例区では899万票なのに、小選挙区ではわずか98万票だった。もちろん、この差が小選挙区での自民党の得票につながっている。
小選挙区での自民党の得票は、3252万票、民主党の得票は2480万票、その差は772万票しかない。公明党の支援による約800万の票がなければ、自民党はおそらく負けていたのだ。
自公票と反自公票は、小選挙区では3350万<3457万、比例区では3288万<3293万であり、僅差ではあるが、いずれにおいても反自公票の方が多かった。つまり、国民投票をしていれば、郵政民営化はおそらく否決されていたのである。
参議院選挙に関して、いろいろな予想が飛び交っているが、基本的な構図は変わっていない。自民党への支持は、前回の衆議院選挙時よりも低いように見えるが、前回の衆議院選挙時ですら、比例票は自民2389票(36%)に対して、民主2104票(32%)であり、支持率はかなり拮抗していた。今回はさらに差が縮小するはずだが、自公協力の有利さは、依然としてある。選挙の結果を大きく左右するのは、今回も自公協力の出来次第である。
共産党社民党衆議院選挙比例票を足すと864万票。夢物語ではあるが、もし小選挙区において、民主と共産・社民の選挙協力が実現していれば、自公をうわまわる議席がとれただろう。
民主党が政権をとるための戦略は、共産・社民との選挙協力を実現するか、あるいは自公の間に楔をうちこんで協力関係を崩壊させるかのどちらかだと思うのだが、当分はどちらも実現しないだろうなぁ。