ニューヨークの治安

昨日は、ニューヨーク市内の道路が予想以上に渋滞していたため、空港にたどり着いた7時すぎには、すでに暗くなっていた。部屋代が高くても、空港敷地内の利便性のよいホテルに泊まる計画だったが、空港入り口のホテルエリアへの表示を見過ごしてしまった。離着陸ゲートから戻る道を探したが、何しろ土地勘がない。ハイウェイに乗ってしまうと、容易にはUターンできないため、ブルックリン地区の南端まで南下してハイウェイを降りた。そこから高速にUターンすれば良かったのだが、出口付近にホテルはないかと探しているうちに、ブルックリン地区を縦断する道路に入ってしまった。Uターンするには右折か左折して、小さな路地に入らなければならないので、結局ブルックリン地区を縦断した。
ブルックリン地区では、白人はまったく見かけない。アフリカ系の市民がもっとも多く、次は西アジア系のようだ。F君は街の雰囲気が荒れていると感じたようだが、私はかなり平和になっていると感じた。
私がアパラチア調査をしていた1990年代のニューヨークでは、年間の殺人被害数が数千人に及んでいた。現状について検索してみたところ、次の記事を見つけた。

NYの殺人被害者が過去最低に
http://blog.americaclub.jp/ryugaku_ny/index.cgi?eid=9
ニューヨークのブルームバーグ市長の2007年末の発表によると、 2007年にニューヨーク市内で発生した殺人事件の被害者数が500人を割り、 過去最低レベルにまで減少した。

1990年代に比べれば、治安は格段に改善されているようだ。ただし、今でも平均して毎日1.3人程度が殺されている。おそらくこの数字は、世界の大都市の標準的水準だと思うが、日本から考えると、桁違いに高い。間違いなく日本は、世界一安全な国である。
ちなみに、一部の衝撃的ニュースが繰り返し報道されるために、日本の治安は悪くなっているように錯覚している人が多いが、日本の治安は最近でもむしろ改善されている。
ブルックリン地区を抜けたあと、マンハッタン・ブリッジの手前でハイウェイに復帰し、空港に向かう途中でHoliday Inn Expressを見つけて投宿。時刻は9時をまわっていた。
ホテルのそばには、マックしかない。ホテルのフロントで中華料理のデリバリーを頼んだ。ガソリンスタンドで缶ビールを買って、F君と乾杯した。
朝、ニューヨークJFK空港のレンタカー・リターンへの道沿いで、ホテルを発見。昨夜も通った道なのだが、左手に見えるサムスン電子宣伝のオブジェ(巨大な携帯)に目を奪われて、右手のホテルを見落としたことが判明した。暗くなる前に空港に着いていれば、すぐに発見できていただろう。何事もなかったから結果オーライではあるが、渋滞を計算に入れていなかった点は反省材料である。
レンタカー返却時には、カーナビ盗難についてのやりとりを覚悟していたが、New Havenでの処理で事はすべて済んでいて、一分程度のやりとりで返却が完了した。
いまは、ニューヨークJFK空港のJALラウンジ。あと1時間で日本に発つ。
ニューヨーク市内のハイウェイ沿いでは、イタドリが目立った。日本では見られないほどの高密度で群生している。