5つのアクションが、生物多様性国家戦略に

インドでは一夜明けて、COP11に出席中。ホール1で開催中の作業部会では、EBSAの設定など、海洋に関する議論が行われているので、それを聞いて、情報収集をしているところ。
さきほど、一般社団法人CEPAジャパン代表の川廷昌弘さん(http://cepajapan.org/about/rizi)におめにかかり、「5つのアクション」が「生物多様性国家戦略2012-20」に盛り込まれたことを知った。以下のサイトに本件に関するニュースが掲載されている。

国家戦略の該当部分は以下のとおり。

P102
第3節 各主体の役割と連携・協働
【市民の役割】
一人ひとりが生物多様性との関わりを自分の生活の中でとらえることが求めら れます。例えば、旬のものを「味わう」、自然や生きものに「ふれる」、自然の素晴らしさ を「伝える」、保全活動に「参加する」、環境配慮商品を「買う」といった、生物多様性を 守るための「My 行動宣言5つのアクション」(国連生物多様性の 10 年日本委員会)を日 常の暮らしの中で実行に移していくことが重要です。

この「5つのアクション」は、私がCOP10プレ会議で提案した「私たちにできること」を原案として、川廷昌弘さんらが改訂されたもの。「私たちにできること」は、先日の佐世保北高校での模擬授業でも、愛知目標との関連で、高校生に紹介した。今回のCOP11では、CEPAジャパンの英文チラシに、"My declaration" to conserve Biodiversity として、以下の5つのアクションが紹介されている。
この「5つのアクション」を国際的に広めようという川廷さんたちの活動に感謝。私も機会あるごとに国内外に紹介していきたい。

  • Eat: I enjoy locally produced food in season.
  • Feel: I go out in the nature, visit zoo and botanical gardens to feel it through my five senses.
  • Show: I express my feelings for wonder of nature with photos, paintings, writing and any way I can.
  • Conserve: I join the activities for conserving harmony among living things and its connection with humans and cultures.
  • Select: I buy green products.

佐世保北高校でも紹介した私の原案は以下の5つ。

  • 旬の、地方の食物を食べる
  • 子供と自然に親しみ、子供を自然の中で育てる
  • 多様な生物の名前を知り、絵・写真・日記・俳句等に記録する
  • 生物多様性の観察・調査・保全・再生活動に参加する
  • 生物多様性保全に貢献している商品・企業を選ぶ

私の原案では2番目の目標で子供の教育に言及している点が少し違うが、自然や生きものに「ふれる」、というアクションのほうがより包括的であり、私の意図を汲んだ改訂だと思う。
なお、生物多様性国家戦略2012-20は以下のサイトからダウンロードできる。