みどりの学術賞

24日には、みどりの式典に出席して、内閣府みどりの学術賞を受賞しました。
受賞理由は、ヒヨドリバナの研究や「花の性」の執筆などを通じての繁殖生態学への貢献と、植物レッドデータブック編集などを通じての保全生態学と社会への貢献です。どちらも私ひとりの貢献ではなく、多くの共同研究者や、多くの調査員、保全事業協力者のお力添えがあってはじめて成し得た仕事です。これまでご支援、ご尽力をいただいた方々に心からお礼もうしあげます。
自分だけでできる仕事には自ら限界がありますが、多くの人と協力することで達成できる仕事には無限の可能性があると思います。これからも、自分の仕事に対するこだわりを維持しつつも、志を共有できる方々との協働を通じて、生物多様性保全や自然再生に少しでも貢献できれば幸いです。
「みどりの学術賞」のもうひとりの受賞者は、研究者としても指導者としても尊敬している和田正三さんでした。和田さんと一緒に受賞できたのは、大変光栄です。
「みどりの学術賞」の受賞式を通じて、このような賞を受けた責任をひしひしと感じました。とはいえ、責任感だけで生きていけるほどの人格はないので、これからも自分が心から関心を持てる課題を選んで、限られた時間と能力を使っていきたいと思います。
最近は、引き受けている仕事の量が、明らかに私の能力をこえつつあります。その結果、いろいろな締め切りに遅れ気味です。このため、私以外の方にお願いできる仕事は可能な限りお願いしています。この点はどうかご容赦ください。
まずは、大学院生の論文原稿改訂、自然再生ハンドブック、植物レッドデータブック事後処理、環境省植物目録改訂、屋久島プロジェクトの成果の論文公表など、遅れ気味の仕事に対応するとともに、COP10に向けての取り組みなど、直面する仕事を確実にこなしていきたいと思います。
今後とも、どうぞよろしくお願いします。